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DXに関わる技術者は高給なのか、DXを進めるために強化すべきスキルは何か、高スキルな技術者がいるほどDXに挑みやすいのか――。技術者が気になるこれら3つの疑問について、DXの取り組み状況との相関を調べてみた。

DX技術者は厚待遇? AI技術者は335万円高い

 DXによってビジネスや事業の変革に成功すれば業績が伸びて技術者の年収もアップするか――。1つめの疑問を解くため、ITエンジニアを対象にした全国スキル調査について、DX関連アンケートの12問ごとに「そう思う」「ある程度そう思う」というポジティブな回答をしたITエンジニアの年収の分布を調べた。

図 DX関連設問にポジティブな回答をした割合をITベンダーとそれ以外で比べた結果
図 DX関連設問にポジティブな回答をした割合をITベンダーとそれ以外で比べた結果
ITベンダーはDX先駆者ではない
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 すると「あるDX施策に取り組んでいるから年収が高い」といった関係性は見つからなかった。DXの取り組みが始まったばかりだろう。ただ今後はPoC(概念実証)を終え、DXの取り組みを加速させる企業が増えてくるはずだ。成果につながれば、年収の傾向にも変化が出てくる可能性はある。

 DXの取り組みで中心的な技術要素といえばAIだ。世界的にAI技術者の不足が叫ばれている今、AI技術者の年収の実態はどうなっているのだろうか。AIプランナー、AIアナリスト、AIシステムエンジニアのいずれか1つでスキルレベルが作業を全て独力でできる「3」以上の人の平均年収889万円に達した。全体平均の554万円より335万円高かった。

図 スキルレベル別に見たAI関連3ロールの年収
図 スキルレベル別に見たAI関連3ロールの年収
ミドルレベルで年収1000万円に届く
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図中の線は年収の上下限(極端な値を除く)を示し、ボックスは年収の上位4分の1から下位4分の1までを示し、白線は中央値を意味する。スキルレベルは0~0.9が「未経験レベル」、1.0~1.9が「最低限必要な基礎知識を持つ」、2.0~2.9が「指導の下で要求された作業を担当できる」、3.0~3.9が「要求された作業を全て独力で遂行できる」、4.0~4.9が「自らのスキルを活用して独力で業務上の課題の発見と解決をリードする」である。

 特にAIアナリストは独力で業務上の課題を発見して解決できる「スキルレベル4」を超えると年収が急騰していた。技術スキルはもちろん、高度なビジネス知識を併せ持つことでビジネスに貢献し、その活躍ぶりが年収として評価されていると推測できる。

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