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2020年が幕を開けた。デジタル技術の進化によって人々の生活や社会はどう変わるのか。企業はどんな対応をすべきか。商機はどこにあるのか。20の技術や市場・関心事を対象に、2020年の行方を大胆予測した。今回はパソコン/スマホを取り上げる。

 Windows 7のサポート終了が4日後の2020年1月14日に迫っている。米マイクロソフトは最新のWindows 10を定期的な大型アップデートで「進化」させる方針を採る。従ってWindows OSのサポート終了に伴う大規模なパソコン更改需要は今回が最後となる。

 その「最後の祭」は2020年第1四半期(1~3月)までに終わり、以降はパソコンの国内市場が急速にしぼむ。実は2019年は「最後の祭」に沸いた1年だった。

 MM総研によれば、2019年度上期の国内PC総出荷台数は前年度同期比50.2%増の787万4000台(法人582万台、個人205万4000万台)だった。50.2%増という伸び率は2010年以降の上期中で最高という。

 伸びた最大要因はWindows 7サポート終了に向けたパソコンの入れ替えである。同社は2020年第1四半期の市場規模を前年同期比とほぼ同じとみている。Windows 7のサポート終了から少し遅れてパソコンを入れ替えるケースがあるためだ。だが、2020年第2四半期からは大幅な反動減になると予想している。

 政府は「小中学校に1人1台のパソコン配布」という施策を打ち出し、1000万台規模の需要が創出される見込みだが、これは2023年度までの目標にすぎない。2020年単独の出荷台数を大きく左右しそうにはない。