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 総合ITベンダー世界最大手、米デルテクノロジーズ(Dell Technologies)の新しい販売方式「Dell Technologies on Demand」はサーバーやストレージ、PCなどを買い切りではなく従量課金制で提供するものだ。同社が2019年11月に米国オースチンで開催したプレス・アナリスト向けイベント「Dell Technologies Summit」で発表した。

 これまで従量課金制を選べるのはストレージだけだった。サーバー「Dell EMC PowerEdge」、新たに提供開始した自律型のインフラ製品「Dell EMC PowerOne」でも従量課金制を選べるようにした。

 デルテクノロジーズは今後10年で、生み出されるデータ量が現在の100倍以上になると予測する。ところが顧客企業は現状で、データが複数のパブリッククラウドやプライベートクラウドなどに分散し、統合的に活用できないという問題に直面している。Dell Technologies on Demandは顧客企業のこの問題を打開する販売施策だ。従量課金制の導入によって、増え続けるデータをシンプルに統合し処理しやすくする。

従量課金制の支払いモデルを3種用意

 Dell Technologies on Demandに「Pay as You Grow」「Flex on Demand」「Data Center Utility」という3種類の支払いモデルを用意した。Pay as You Growはビジネスの成長に合わせた支払い計画を顧客と策定するもので、「6カ月後にカットオーバーするようなシステムのリソース調達に向く」(デルテクノロジーズのエリック・ライクマン氏)という。

 Flex On DemandとData Center Utilityはどちらも、実際に利用したリソース量を基に課金する従量課金の考え方を取り入れた支払い方式だ。

変革をリアルに支援できるか

 2019年11月のDell Technologies Summitは初めての開催だった。デルテクノロジーズはこれまで年次イベント「Dell Technologies World」を開催してきた。Dell Technologies Summitを新たに加え、新製品、サービスの発表の場を年2回に増やした形だ。

 Dell Technologies Summitがプレス・アナリスト向けのイベントであることを踏まえると、Dell Technologies Worldはパートナーや顧客向けの色合いが濃くなる可能性がある。

 同社はDell Technologies Worldに毎年テーマを掲げてきた。2019年は「Real Transformation」、2018年は「Make it Real」であり共通して「Real(リアル)」という言葉を使っている。デル社長、EMCジャパン社長の大塚俊彦氏は「Realという言葉には、顧客の変革に向けて、我々はより現実的かつ実践的な手法、アプローチで支援していくという意味を込めている」と説明する。

 デルとEMCが統合して誕生したデルテクノロジーズは、世界最大手の総合ITベンダーだ。2018年のグループ売り上げは950億ドル(10兆円)に上る。「両社が統合してから売り上げは200億ドル増えた」(大塚社長)と、統合によるシナジー効果も出ている。

 顧客企業のデジタル変革はこれからが本番。グループの総力を挙げた、顧客企業のデータ活用支援のリアルな実力が試される。

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