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ガラスや化学品などの素材メーカー、AGCが全社横断のDXに取り組む。特に力を注ぐのが、製造とデータサイエンスを学んだ二刀流人材の育成だ。「デジタルの力で顧客の要望に即応した素材を提供する」。そんな未来図を描く。

倉田 英之(くらた・ひでゆき)氏
倉田 英之(くらた・ひでゆき)氏
1987年旭硝子(現AGC)入社。旭硝子 化学品カンパニー新事業推進部長、米国グループ会社社長、AGC 化学品カンパニーの戦略企画室長などを経て、2019年1月にAGC 常務執行役員 技術本部長。2021年1月より現職。(写真:陶山 勉)
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 AGCはこれまで製造や物流など個々の現場のデジタル化に取り組む「スマートAGC」を推進してきた。例えば製造現場では、熟練工の知見を生かすナレッジデータベースや、プラント運転に必要な情報を一元的に管理するシステムなどを構築してきた。

 こうしたスマートAGCでの取り組みを引き継ぎ、全社横断のDX(デジタル変革)を推進するために、2021年2月にDX推進部を経営企画本部内に設置した。今後はDX推進部が司令塔になり、IT基盤の整備を担う情報システム部やスマートファクトリーを推進する技術本部など、DX推進の実動部隊であるコーポレート部門をリードする。

 これらコーポレート部門が「ビルディング・産業ガラス」「オートモーティブ」「化学品」などの各カンパニーと連携することで、全社的に横串を通したDXを進める。そして、生産技術に責任を持つCTO(最高技術責任者)と、情報システム部を管掌するCFO(最高財務責任者)が共同でDXを主導する形にした。CTOである私は主に生産現場のDXに責任を持つ立場だ。