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【9月9日 CNS】新エネルギー車が急速に普及している中国では、耐用年数が過ぎた使用済みバッテリーも大量に生み出されている。しかし業界のリサイクルシステムはまだ確立されておらず、正規ルート以外の不適格業者が多くの使用済みバッテリーを処理している。

山東省青島市西海岸新区にある上汽通用五菱汽車の新エネ車工場(2021年8月19日撮影、資料写真)。
山東省青島市西海岸新区にある上汽通用五菱汽車の新エネ車工場(2021年8月19日撮影、資料写真)。
(c)CNS/兪方平
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 工業情報化部は2018年と今年1月、2回にわたり「新エネルギー車用使用済みバッテリーの総合利用に関する業界標準条件」を公表。適正リサイクル業者として約20社を「ホワイトリスト」に選んだ。

 ホワイトリストに登録されたある企業は、最初に使用済みバッテリーの「健康診断」をするという。企業の担当者は「再利用するには残存エネルギー量や消耗度を調べる必要がある。同じメーカーの同じ時期の製品でも、バッテリーの使われ方ではそれぞれの状況が異なるため、『健康状態』は大きく異なる。これに相当の手間がかかる」と説明する。

 使用済みバッテリーをどのようにリサイクルするか、そのスキームは確立していないが、手法の一つがバッテリーの材料を再利用することだ。電気自動車用の電池メーカー大手の「寧徳時代新能源科技(CATL)」が、廃電池の金属をリサイクルする企業「邦普集団」を買収・子会社化したのは、その代表例といえる。

 寧徳時代新能源科技の責任者は「使用済みバッテリーからコアメタルの99.3%を回収することができるようになった」と説明。ただ、電気自動車に使われるリン酸鉄リチウムバッテリーは高価な金属や材料が少ないため、複雑な回収コストと比べると利益率は低いという。