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通行料金では補えない

 問題は予見されていた。専門家らは10年前、この事業は立ち行かないと政府に忠告していた。またアドリア海での商業・観光面での利益や北部貧困地域の開発への恩恵も、道路建設コストに見合わないと主張していた。

 通行料からの収益では、推定で年間7700万ユーロ(約100億円)とされる道路のメンテナンス費用さえ補えないと現政府は認めている。

「1日当たり2万2000~2万5000台の車両が利用しないと高速道路は採算が取れない」と土木技師のイバン・ケコビッチ(Ivan Kekovic)氏は言う。交通量の最大区間で予想される利用台数のおよそ4倍だ。

 マテセボ村に近いコラシン(Kolasin)町の教師、ジェリコ・ライコビッチ(Zeljko Rajkovic)氏(55)の考えはこうだ。首都ポドゴリツァまで旧道では90分かかるが、新しい道路を使えば、より安全で30分。しかし、往復の通行料と余分な燃料がかかる。「大嵐か緊急の時ぐらいしか利用しないと思います」

(c)AFP/Olivera Nikolic 【翻訳編集】 AFPBB News