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【5月26日 東方新報】中国で洋上風力発電の建設ラッシュが続いている。国を挙げて取り組んでいる二酸化炭素(CO2)排出量削減の切り札的存在として重要度が高まっている。

浙江省舟山市海域の洋上風力発電基地(2021年5月16日撮影、資料写真)。
浙江省舟山市海域の洋上風力発電基地(2021年5月16日撮影、資料写真)。
(c)CNS/姚峰
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 浙江省(Zhejiang)舟山市(Zhoushan)海域で16日、岱山4号風力発電網が稼働を始めた。風力発電機は54基が設置され、総設備容量は23万キロワット。浙江省最大の洋上風力発電基地で、電気はすべて舟山市内の石油化学プラントで使用される。電力会社の責任者は「同規模の火力発電と比べると、年間で石炭の使用量を17万トン、各種ガスの排出量を約47万トン削減し、クリーンエネルギーの拠点となる」と胸を張った。

 洋上風力発電は浙江省のほか、江蘇省(Jiangsu)、福建省(Fujian)、広東省(Guangdong)が競うように建設しており、山東省(Shandong)も初の洋上風力発電を計画している。2020年の新設容量は原発2基分の210万キロワットに達し、全世界の40%を占めた。

 中国政府によると、2020年の再生可能エネルギー発電設備容量は9億3000万キロワット。国内の発電設備容量の42.4%に達した。内訳は水力が3億7000万キロワット、風力2万8000万キロワット、太陽光は2億5000万キロワット、バイオマス2950万キロワット。習近平(Xi Jinping)国家主席は2020年9月の国連総会で、2030年までにCO2の排出量をピークアウトさせ、2060年には排出量と吸収量を同等にする「カーボンニュートラル」を実現すると表明している。

 太陽光発電の建設も中国各地で急拡大しているが、夜間は発電できず、日中も天候に左右される弱点がある。太陽光発電が普及した地域では昼は電力が余り、夜間は足りない現象も起きている。風力発電も陸上の建設候補地が少なくなっており、洋上風力発電のニーズが高まっている。中国の経済先進地域は沿岸部に集中しており、洋上風力発電は送電ロスが少ないメリットもある。中国政府は2014年に風力発電の固定価格買い取り制度を導入し、確実に「もうかる」ビジネスになったことも、建設ラッシュに拍車を掛けている。

 政府の補助金は2019年から減少し、2021年末で廃止される方針だが、技術革新やスケールメリットにより発電のコストは低減していくとみられる。再生可能エネルギーを拡大する流れに乗り、洋上風力発電の今後は「順風」とみられる。

(c)東方新報/AFPBB News 【翻訳編集】AFPBB News