(写真:寺尾 豊)
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(写真:寺尾 豊)

世界で「接合革命」が起きている。軽量化や材料の多様化により、これまでの溶接から接着剤への置き換えや併用が進んでいるのだ。

接着剤を使いこなす設計では現在欧米の後じんを拝している日本だが、実は接着技術に関しては、むしろ世界をリードしている。日本の接着剤メーカーから接合強度が世界最高水準の構造用接着剤が誕生しているだけではなく、接着技術の研究水準でも世界一の地歩を固めていることは、日本の産業界では意外に知られていない。

中でも、著しい研究成果を出しているのが、接着の「見える化」だ。接着界面の分析が進み、分子レベルでの接着のメカニズムが解明されるようになってきた。これより、経験則に依存していた従来の接着剤の使い方から脱却し、科学的な接着剤の使いこなしが可能になる。これを活用すれば、より積極的に接着剤を使用した設計が可能になり、「軽量化2.0」と呼ぶべき飛躍的な軽量化を実現できる。

「接合革命」の接着の見える化で、一体何が起きているのか。接着技術の分野で日本をリードする、東京工業大学科学技術創成研究院教授であり産業技術総合研究所(産総研)接着・界面現象研究ラボ研究ラボ長である佐藤千明氏を直撃した。続いて、日本が世界をリードする5つの接着の見える化技術を、産総研の研究者に解説してもらう。