鉄の代替材となる繊維強化プラスチックや高強度化コンクリートの進化版など、新材料の普及が進んでいる。建設材料の代名詞といえる「鉄」と「コンクリート」を超えるような汎用材として定着するか、期待が高まる。
*掲載予定記事のタイトル・内容は予告なく変更することがあります。ご了承ください。
鉄の代替材となる繊維強化プラスチックや高強度化コンクリートの進化版など、新材料の普及が進んでいる。建設材料の代名詞といえる「鉄」と「コンクリート」を超えるような汎用材として定着するか、期待が高まる。
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ステンレス鋼材の上位互換となる鋼材が普及している。高強度でかつ合金の量を抑えた省資源型の「二相ステンレス鋼」だ。溶接しても従来のステンレス鋼の母材以上の強度を持つ。塩害の恐れがある環境下で続々と使用され始めている。
山岳トンネルの地山に吹き付けるコンクリートで、従来の2倍以上を誇る強度を実現した大成建設。強度は「世界最高級」だ。地山の悪いトンネルにさっと吹くだけで、大層な補強工事は不要になる。高強度化のために粉体を増やせば粘性が高まり、吹き付けられなくなる中、大成建設はどうやって実現にこぎつけたか。
大成建設が、日本で初めて超高強度繊維補強コンクリート(UFC)による橋を建設したのは2002年。以来、様々な構造物がUFCで造られてきた。同社のUFCの実績は、3万m3に上るほどだ。強度の高さを生かした薄さや耐久性の良さが売りだったが、今でも進化を遂げており、さらなる特徴を磨いている。補修・補強用…
腐食しないアラミド繊維強化プラスチック(AFRP)をロッド材にして、橋の緊張材に使用しているのが三井住友建設だ。1990年に架設した橋に使った実績がある。約30年経過後に切り出して耐久性を確認したところ、引張強度は当時とほぼ変わらず。AFRPの普及に弾みが付くか。
バサルトという天然素材の繊維材が注目を集めている。主に中国やロシアの山脈で安定して採れる玄武岩を溶融解して紡ぎ、糸状にした上で日本に輸入している。樹脂をまとわせて、ロッド材や短繊維材としてコンクリートに入れる技術開発が急速に進む。
土木構造物に加わる引張力を担う部材として、長く主役を務める鉄筋とPC鋼材。それに代わる新たな材料「繊維強化プラスチック(FRP)」の実用化が始まっている。米国で急速に普及が進みつつある背景は? 炭素繊維の最新動向を追った。