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 国際オリンピック委員会(IOC)の最上位スポンサーは「TOP(The Olympic Partner)パートナー」と呼ばれる。トヨタ自動車やパナソニック、ブリヂストンの日本企業3社のほか、米コカ・コーラや米ゼネラル・エレクトリックなど2020年3月時点で14社のTOPパートナーがある。その中で最も新しく2019年11月にTOPパートナーとして契約したのが米エアビーアンドビー(Airbnb)だ。

Airbnbがオリンピック向けに開設したWebページ
Airbnbがオリンピック向けに開設したWebページ
(出所:エアビーアンドビー)
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 エアビーアンドビーは米ウーバー(Uber)と並び、ITを駆使したシェアリングエコノミーを代表する企業の1社だ。「創業11年の当社のような新しい企業とIOCが契約するのは非常に珍しい」とAirbnb Japanの松尾崇広報部長は話す。Airbnbがオリンピックに向けて提供するのは同社の主要事業である民泊を中心にした宿泊の提供だけではない。「オリンピック選手による体験サービス」の提供も予定している。

 「Airbnb」というサービスプラットフォームを提供することで、「オリンピックに直接参加しない人も、オリンピックに関わる環境の提供を目指している」(松尾部長)。「自宅のスペースを貸して宿泊する、オリンピック選手と触れ合うなど、オリンピックに参加する選択肢を増やしていきたい」と松尾部長は強調する。

オリンピック選手のセカンドキャリアも支援

 特にこれから新しい取り組みとしてエアビーアンドビーが注力するのが、オリンピック選手による体験サービスだ。既にエアビーアンドビーは宿泊以外に1日や半日などの短期間で現地の料理を学ぶ料理教室や、お薦めの居酒屋を紹介する散歩体験といった、様々な体験サービスを旅行者向けに提供している。

 オリンピックのパートナー企業としてエアビーアンドビーはオリンピック・パラリンピックの出場経験者がホスト(提供者)となる体験サービスを増やすことを目指している。オリンピック・パラリンピックの選手が自らテーマや日時、場所を設定し、Airbnbのプラットフォームを通じて体験者となる顧客を募集するサービスだ。

オリンピック・パラリンピックに出場した選手の体験サービスを説明するWebページ
オリンピック・パラリンピックに出場した選手の体験サービスを説明するWebページ
(出所:エアビーアンドビー)
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 エアビーアンドビーは体験サービスの内容を「選手時代の知見やその競技そのもののスポーツを教えるだけでなく、自身がパッションを持つスポーツ以外の技術や技能、知識や経験などを生かしたもの」としている。

 自分が選手として出場した競技を指導するといったサービスのほかに、アスリートとしてどのように目標を設定して達成していくかといった考え方を指南する、といったサービスを想定している。ユニークなのはオリンピックの選手が教えるのであれば、スポーツ以外の経験や知識を生かしてもよい点だ。エアビーアンドビーは「おいしいコーヒーの入れ方」などを例に挙げている。