全4159文字
PR

 新型コロナウイルス感染症の流行により、ビジネスシーンには予想を上回る大きな変化が起きました。外出自粛、リモートワークとWeb会議の一般化、決済方法の変更などによりコミュニケーションそのものが変わったのです。スムーズに対応できた企業もあれば、なかなか順応できなかった企業もあったでしょう。変化の渦中で、「業界の未来はどうなる?自分はこのまま今の会社で働いていてよいのか?」と考えた人も多いはずです。

 筆者が所属するアスタミューゼでは、各国の新事業や新製品、新技術・研究、特許情報などさまざまな技術関連情報をデータベース化しています。データごとに適切な時間軸で分析を施し、未来予測に生かすのです。今回は、その中でも最も長い時間軸で判断する「研究投資額(技術開発投資額)」のデータを見ていきましょう。

 「どの分野の技術開発にどれだけ投資が集まっているか」を可視化することで、将来的に期待されている技術領域が明らかになります。今後のキャリアを考える上で参考になるでしょう。

 以下は、今後成長が見込まれる11分野について、2017年時点の研究開発投資額データを抽出し、分類したものです。

有望成長領域・11分野別の研究開発投資額
※2017年時点の研究開発投資額データを2019年に抽出・分析したもの
領域金額(米ドル)
エネルギー32億6013万3513ドル
医療・健康1143億7141万615ドル
モビリティー・ロジスティクス18億841万3087ドル
航空宇宙・海洋開発22億3547万8967ドル
食糧・水・土壌・資源34億7917万342ドル
農業・食品工業51億5471万2070ドル
都市・空間・材料19億8309万252ドル
ネット・サービス45億6323万135ドル
エレクトロニクス12億7694万4850ドル
情報通信40億6338万9913ドル
生活・文化の拡張173億8668万1044ドル

 新型コロナウイルス感染症の拡大以前から、「医療・健康」に対する研究投資額が圧倒的に多いことが分かります。今後、さらに大きくなることは間違いないでしょう。

 20年4月、アスタミューゼが運用する転職サービス「転職ナビ」のユーザーを対象に実施したSDGsに関する意識調査で1番関心が高かったのも「すべての人に健康と福祉を」というテーマでした。企業だけでなく、生活者の目線でも該当領域に注目が集まっていることがうかがえます。

※2015年9月の国連サミットで採択された、SDGsに関する17の目標の1つ

 「医療・健康」領域への転職は、その分野の未経験者にとってはハードルが高いと思うかもしれません。しかし今はITをはじめとする先進技術が活用されており、さまざまな領域のエンジニアが活躍する場があります。