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 政府が設置した「首里城復元に向けた技術検討委員会」での議論が始まり、防火対策の強化などについて検討が本格化している。前回復元時の防火対策はどのように考えられていたのか。再建に向けた課題は何か。前回の復元整備事業にも携わり、技術検討委員会で委員長を務める高良倉吉・琉球大学名誉教授が20年1月15日、日経アーキテクチュアの取材に応じた。

「首里城復元に向けた技術検討委員会」で委員長を務める高良倉吉・琉球大学名誉教授(写真:日経アーキテクチュア)
「首里城復元に向けた技術検討委員会」で委員長を務める高良倉吉・琉球大学名誉教授(写真:日経アーキテクチュア)
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火災は出火元の正殿だけでなく、隣接する中心施設にも次々に延焼しました。

 2019年2月に正殿東側の御庭原(おうちばら)エリアの復元を終えて、首里城復元の趣旨を踏まえながらどのように利活用できるかを検討していたところでした。30年以上の歳月を費やして復元整備に取り組んできた仲間たちの英知が失われていくと思うと、首里城が燃えている光景は受け入れ難かったです。

焼失前の正殿。復元した正殿は研究の「到達点」で、琉球文化の象徴と言われる。前回の復元に携わった高良倉吉・琉球大学名誉教授は、正殿を「巨大な琉球漆器」と説明する(写真:内閣府沖縄総合事務局)
焼失前の正殿。復元した正殿は研究の「到達点」で、琉球文化の象徴と言われる。前回の復元に携わった高良倉吉・琉球大学名誉教授は、正殿を「巨大な琉球漆器」と説明する(写真:内閣府沖縄総合事務局)
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前回復元時、首里城の防火対策はどのように考えられていたのでしょうか。

 首里城正殿は巨大な木造建築物で、建築基準法で定める基準通りには建てられない。文化財の扱いとして建築基準法を適用除外して、復元しています。防災・防火対策をどうするのかということは、当時の委員会に設置された木構造部会を中心に議論しました。委員会で案が提出されたときには、屋内消火栓や屋外消火栓、ドレンチャー、放水銃で火災対策をするということでした。

なぜスプリンクラーが設置されていなかったのかという指摘があります。

 スプリンクラーの設置は義務付けられていませんでした。室内には工芸品の展示を検討していたこともあり、室内の状況に合わせた対策を議論した結果、最終的にはスプリンクラーは設置せずに、火災報知器や屋内消火栓、消火器の設置に落ち着いた経緯があります。

 基本的には今回の火災のように正殿の内部から出火するということを想定していませんでした。しかし、それは全く検討していなかったということではなく、必要な消火設備を設置して、外からの消火を中心に考えていたということになります。

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