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 日本マイクロソフトは2019年8月に期間限定ながら全社で週休3日制を導入した。日本の大手企業でこうした取り組みをしているところは珍しい。

 そんな中、いち早く週休3日制を導入したのがヤフーだ。3年前の2017年4月に週休3日制を核とした「えらべる勤務制度」の運用を始めた。土日の休日のほか、1週間につき追加で1日の休暇を取得できる。制度により取得した休暇分は無給になる。

ヤフーの週休3日制「えらべる勤務制度」導入時の発表資料
ヤフーの週休3日制「えらべる勤務制度」導入時の発表資料
(出所:ヤフー)
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 インターネット黎明(れいめい)期の1996年に事業を始めたヤフーは当時、20代の若い社員が多かった。だが制度開始直前の2016年末時点で社員の平均年齢は35.7歳まで上がった。ちょうどライフステージの転換期に差し掛かる年齢層に当たる。親や子ども、配偶者が病気になるなどして、看護・介護のために離職せざるを得なくなる事例が出てきた。制度はこの解消を狙ったものだ。

 ヤフーはあくまで週休3日制を限定的な運用にとどめている。対象者は「小学生以下の同居の子どもを養育する社員」「家族の介護や看護をする社員」などに限る。制度利用は月単位で申請でき、子どもの夏休みになる8月の1カ月だけを週休3日にすることもできる。「働き方改革のためというよりは、突発的な家庭の事情に対処しやすくするのが大きな狙いだ」(広報)。

ベンチャー企業でも週休3日制

 週休3日制に取り組むのは日本マイクロソフトやヤフーのような大手だけではない。無人コンビニ事業を営むベンチャー企業の600(ろっぴゃく)は2017年の創業時から週休3日制を導入している。

 600の久保渓社長は2013年にキャッシュレス決済サービスのウェブペイを創業。LINEがウェブペイを買収したのに伴って「LINE Pay」の立ち上げを主導した後、再び独立して2017年6月に600を起業した。

無人コンビニ用ケースの横で説明する600の久保渓社長
無人コンビニ用ケースの横で説明する600の久保渓社長
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 600はオフィスやマンションの共用スペースなどに商品を入れたケースを設置し、顧客が欲しい商品を箱から取り出すと、商品に付いたICタグを検知して会計する。ケースに付いたクレジットカード読み取り端末で決済する。

ケースから商品を取り出すと取り出した商品のICタグを検知して精算、クレジットカードで決済する
ケースから商品を取り出すと取り出した商品のICタグを検知して精算、クレジットカードで決済する
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 準備期間を経て2018年6月に東京23区でサービスを始めた。2019年11月に川崎市と横浜市にサービスエリアを拡大するなど事業は順調に立ち上がっている。2024年までに全国で1万台の無人コンビニ設置を目指す。