キーの押し心地が多様なメカニカルスイッチ方式
メカニカルスイッチ方式のキーボードは、キーの数だけ機械式のスイッチを搭載する。109キーを持つキーボードだと、109個以上のスイッチを搭載することになり、構造はかなり複雑で部品点数も多い。その分高価になってしまう。
キーボード用のスイッチは多くの種類があり、それによってクリック感や打鍵音が大きく異なる。同じキーボードでも搭載するスイッチの種類の違いで、複数のモデルをラインアップしている製品もある。
静電容量無接点方式は、キーを押すとキー内部のコニックリング(円すいばね)が押し下げられ、それにより電荷の容量値変化を捉えてキーの押し圧を検出する。キー内に接点がないため、他の方式よりも軽いキータッチを実現できる。
同じキーが何度も入力されてしまう「チャタリング」と呼ばれる問題が、構造上発生しにくいのもこの方式の利点だ。またキー内部に接点がないため、他の方式よりも製品寿命が長いとされている。
高価なキーボードの場合、キーをたたいたときにキーボードが移動しない。わずかな振動や衝撃を抑えるために、キーボード基板の下に極厚の鉄板が組み込まれていることが多いからだ。高価なキーボードに重い製品が多いのは、これが理由である。例えばサンワサプライ「SKB-L1UBK」(税込みの実勢価格は1430円)の重量は520グラムであるのに対して、ロジクールの「MX Keys」(価格は税込み1万5950円)は810グラムになる。
高価なキーボードは、キーの文字の刻印方法も異なる。安価な製品の場合、キーの上に転写式シールが貼られている製品が多く、しばらく使っていると転写式シールが剝がれてしまう場合がある。
高価なキーボードは、レーザー刻印や2色成型で文字が記載されており、文字が剝がれにくい。