長文変換に自信をのぞかせるATOK
ATOK for Windowsは、「ATOK Passport」というサブスクリプション販売の製品に含まれている。料金プランには「ベーシック」(月額300円)と「プレミアム」(月額500円、年額6000円)がある。プレミアムはクラウド辞書の全機能やAndroid用で従来よりも入力効率を改善した「ATOK for Android [Professional]」も使える。1つのサブスクリプション契約で、最大10台まで利用可能だ。
ATOK for Windowsは単体ではパッケージ販売をしていないが、ワープロソフト「一太郎2020 プラチナ [35周年記念版]」(通常版3万8000円、税別)や「一太郎 2020」(通常版2万円、税別)に含まれている。30日間試用できる体験版もあるので、Microsoft IMEの使い勝手に不満があれば試してみるとよい。
ATOK for Windowsは文章の流れに応じて同音異義語を変換し分けることが可能で、長文の変換で有利と説明している。例えば「うらにわにはにわにわとりがいる」のように似たような読み方の単語が続く文章でも、「裏庭には二羽鶏がいる」と一発で変換できる。
また強力な訂正機能があり、同音語や重ね言葉、敬語や慣用句、ことわざなどまで指摘できるとしている。試しにいろいろな単語をあえて間違えて訂正機能を試してみた限りでは、明らかにMicrosoft IMEより優れており、Google 日本語入力と比較すると同等かそれ以上だと感じた。
日本語には「暑い」「熱い」「厚い」など、同じ読みで意味が異なる単語が多く、文字変換の際にも困ることが多々ある。ATOK for Windowsは、変換項目から同音語情報として単語の意味や文章例まで表示するため、適切な漢字を選びやすい。
ATOK for Windowsで便利なのは「連想変換」機能だ。例えば「熱い」という単語を別の言葉を使って表現したいとき、「Ctrl」キー+「Tab」キーを押すと、「熱々」「過熱」「ホット」といった別の言い回しを一覧表示して、そこから選んだ単語に置き換えられる。同じ単語が繰り返し出てくるような、読みにくい文章を書かずに済む。