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2020年度技術士第二次試験の受験申込書の受け付けが、20年4月1日から始まる。受験申込書は口頭試験での諮問資料として使われるため慎重に作成しなければならない。技術士にふさわしい「高等の専門的応用能力」をアピールしよう。(日経コンストラクション)

松谷 孝広
DOSUCO技術士事務所代表
銭高組にて各種土木構造物の施工管理に従事し、2004年に独立。技術士受験指導歴は27年。技術士(総合技術監理部門・建設部門)

 2019年度の口頭試験では、業務経歴票および業務内容の詳細を確認する質問が多かった。20年度の受験に当たっても、その傾向を踏まえて対応する必要がある。

(1)受験申込書の目的

 受験申込書では、受け付け時の受験資格、業務の従事期間や経歴について事務的に確認する。他方、業務経歴票の業務内容欄や業務内容の詳細欄については口頭試験での試問資料として使用されるため、その点に十分配慮して仕上げねばならない。

 最初に提出する受験申込書が、最後に物を言う重要な役割を果たす。

(2)受験申込書の作成準備

 受験申込書などの配布期間は、20年4月1日から4月20日まで。日本技術士会のホームページから入手できる。20年度も19年度と同様の様式になると思われる。早めに入手しておきたい。ここでは19年度までの様式を例に説明する。提出する際には、実際の様式で確認してほしい。

 受験申込書では、業務経歴票や業務内容の詳細欄の記載内容が重要な意味を持つ。まずは、自身が経験した業務の中から技術士にふさわしい業務を洗い出しておく。

(3)技術士にふさわしい業務

 業務経歴票には、経験した業務内容を5行にまとめて記述する。受験者の多くは、経験年数が受験に必要な7年を大きく上回ると思われる。どの業務を選択するか迷うだろう。

 ここでは豊富な経験の中から、技術士にふさわしい業務を選択してほしい。技術士法第2条では「技術士とは、高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価、またはこれらに関する指導を行なう者」と定義している。

 つまり、高等の専門的応用能力を必要とした業務を、5行にまとめる。高等の専門的応用能力は、(A)問題点が何かを見つけ出す、(B)課題を明確に示す、(C)解決策を実行する、(D)実行を踏まえて、改善策を立案する──の4つに分かれる。

 そして5行で挙げた業務のうち1つは、後述する「業務内容の詳細」として専門的応用能力を発揮した業務内容を記入する。

(4)口頭試験を意識して記載

 口頭試験の実施大綱は19年度と同様で、内容は図1の通り。特に業務経歴票に関連するのは、「技術士としての実務能力」における(1)コミュニケーション、リーダーシップと(2)評価、マネジメントだ。

図1 ■ 口頭試験の改正内容(総合技術監理部門を除く技術部門)
試問事項(配点) 試問時間
I 技術士としての実務能力
  • (1)コミュニケーション、リーダーシップ (30点)
  • (2)評価、マネジメント (30点)
20分(10分程度延長の場合もあり)
II 技術士としての適格性
  • (3)技術者倫理 (20点)
  • (4)継続研さん (20点)

 建設部門を受験する多くの技術者は、公共事業に関わっている。発注者や住民、外注先などと会話する機会が多いため。コミュニケーション能力は高いはずだ。リーダーシップでは、自分が責任者として取り組んだ内容が求められる。

 続いて評価では、業務の成果に関係者がどのように判断しているかという視点が重要になる。最後にマネジメントでは、業務を通じてPDCAを回したり、他業務へ水平展開したりすることなどが求められる。