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 世界中で新型コロナウイルスの影響が出ている。例えば、さまざまなイベントが中止になった。イベントの中止を早々と(開催の2週間ほど前に)決めたのが、「MWC Barcelona 2020」である。多くの企業が新製品の発表を予定していた。米インテル(Intel)もその中の1社。各地の報道機関向けに電話会議形式で、発表予定だった内容を伝えているようだ。

 Intelサイド(電話の向こう側)で話をしたのは、Lisa Spelman氏(Corporate Vice President, General Manager、Xeon & Memory Group, Data Platforms Group)とDan Rodriguez氏(Corporate Vice President, General Manager、Network Platforms Group, Data Platforms Group)である。同社によれば、5Gネットワークのコアからアクセス、エッジに至るまで、Intel Architecture(IA)で固める用意があるという。例えば、2021年春までに基地局向けの主要な半導体プロバイダーになるとする。

 今回、5G半導体制覇の意気込み(野望?)の一環として、5Gのネットワークインフラストラクチャー向けに4種の新たなハードウエアを発表した(ニュースリリース1)。3種はIC、残り1種はモジュール(カード)である。以下に4種のハードウエアの概要を紹介する。

 ICの1種目は5G基地局向けSoCの「Atom P5900」である。同社の10nmプロセス(台湾TSMCの「N7」(EUVなしの7nmプロセス)相当)で製造するICで、最大で24個のCPUコアを集積する。マイクロアーキテクチャーは「Tremont」である。

「Atom P5900」
「Atom P5900」
(写真:Intel)

 既存製品に比べてネットワーク処理の性能が向上するという。例えば、Atom P5900のハイエンド製品「P5952B」を使った場合、同製品に内蔵されるIntel QuickAssist Technologyが利用できることと相まって、セキュアなネットワーク通信の処理能力を5.6倍に引き上げられるとする。また、同じくP5952Bを使った場合、Intel Dynamic Load Balancer が利用できることと相まって、パケット処理能力を3.7倍にすることが可能だとする。

Atom P5900で処理性能が向上
Atom P5900で処理性能が向上
(出所:Intel)
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 現在、Atom P5900にはP5952Bを筆頭に4製品が用意されている。CPUコア数は24~8。CPUコアの動作周波数は2.2GHz。対応できる外付けDRAM容量は128G/64Gバイト。対応可能なメモリー帯域幅はDDR4の2933M転送/秒。動作温度範囲は-40~+85℃である。

Atom P5900は4製品からなる
Atom P5900は4製品からなる
(出所:Intel)
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