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 楽天は2020年3月3日、米衛星通信ベンチャーのAST&サイエンスに出資したと発表した。同社は第4世代移動通信システム(4G)や5Gの通信サービスを通信衛星経由で提供することを目指している。楽天子会社の楽天モバイルがASTのサービスを導入し、地上に基地局のない地方や山間部などでも携帯電話サービスを利用できる環境を整える。

 楽天がASTに20%出資した。出資額は非公表。ASTは2019年4月に試験用の人工衛星を打ち上げ、米連邦通信委員会(FCC)から実験用のライセンスを得て米国内で試験中という。ASTのアーベル・アヴェラン会長兼CEOは「人工衛星により地球のあらゆるところで宇宙から100%のカバレッジを提供できる。地方でも大都市と同様のサービスを受けられるほか、自然災害などの緊急事態時も通信ネットワークを確保できる」とメリットを強調する。

 日本でのサービス提供時期については「向こう数年で段階的に展開し100%日本をカバーできるようにする」(アヴェラン会長兼CEO)とした。

 楽天の三木谷浩史会長兼社長は「これまでの衛星携帯電話は専用の端末が必要だった。ASTは人工衛星から皆さんが普段使っている携帯電話に直接つながるのが特徴。楽天モバイルは人口カバー率97~98%にとどまらず、日本全国津々浦々、さらには世界中につながるようプロジェクトを始める予定だ」としている。楽天モバイルの山田善久社長は「ASTの人工衛星を使うことで、人口カバー率でなく面積カバー率100%を目指していく」と強調した。