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 韓国KTと韓国SK Telecom(SKテレコム)、韓国LG U+(LGユープラス)の通信3社が2020年後半から続々と開始した24時間365日営業の無人携帯ショップ。無人の携帯ショップ実現を、官民一体で進む本人認証アプリの活用などのデジタルトランスフォーメーション(DX)も後押ししている。

LG U+の24時間365日営業の無人携帯ショップ「U+ Untact Store」
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LG U+の24時間365日営業の無人携帯ショップ「U+ Untact Store」
AIチャットボットがサポートするキオスク端末を、大型スーパーやコンビニエンスストアにも設置し非接触型販売を増やす計画だ(出所:LG U+)

 携帯電話を契約するには、犯罪防止などの観点から本人確認が必要だ。日本の場合、第三者が入手できない運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなどを本人確認の書類とすることが多い。この本人確認が、携帯ショップの業務を無人化する上で一つのネックになる。

 韓国では本人確認に使える身分証明書のデジタル化が進んでいる。韓国の通信3社は、これらの仕組みを活用し、手続きの手順を見直すことで24時間365日営業の無人携帯ショップを実現した。

 例えば無人携帯ショップでセルフキオスク端末を操作する際の本人確認には、韓国で普及する「PASS」と呼ばれる本人認証アプリを利用する。PASSは、通信3社が共同で運用するサービスであり、通信3社と契約する利用者の携帯電話番号のデータベースを活用することで、本人認証できる仕組みだ。現在韓国では3000万⼈以上が利⽤している。20年6月からはPASSと警察庁運転免許システムを連動し、運転免許証の顔写真をPASSのアプリに表示し身分証として使うモバイル運転免許確認サービスも始まった。

 PASSに登録していない利用者は、セルフキオスク端末に名前や携帯電話番号など個人情報を入力すると、入力した電話番号にSMS(ショートメッセージサービス)で暗証番号が送られてくる。この暗証番号をセルフキオスク端末に入力することで本人確認が完了する。韓国では、放送や通信に関する監理、許認可業務を担う放送通信委員会が、通信3社を本人確認機関に指定しているため、このようなスムーズな手続きが可能になっている。

 なおSKテレコムは20年、韓国の⾏政安全部(部は省にあたる)と連携し、スマートフォン(スマホ)を使って家族関係証明書(旧⼾籍 )、住民登録謄本(住民票の写し)、出⼊国事実証明など各種証明書を発⾏し、アプリ経由で提出できるサービスも始めている。アプリ経由でこれらの証明書を提出できるためセキュリティーも高められる。

 24時間365日営業の無人携帯ショップの登場によって、従来型の携帯ショップはやがて淘汰されてしまうのだろうか。