2020年4月、楽天の携帯電話事業が当初の計画から半年遅れてようやく船出する。300万人を対象に料金を1年間無料にする意欲的な施策を打ち出した。ライバルから顧客を奪取すると鼻息は荒いが、不安の種は尽きない。楽天は日本の携帯電話業界を変革する「ディスラプター(破壊者)」となれるのか。

特集
半年遅れの楽天携帯、不安の船出
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「打倒ドコモしか考えていない」、楽天・携帯参入の引き金となった幻の提携
楽天の本格参入を受け、日本の携帯電話業界は新たな時代を迎える。各社が勝負の分かれ目とみるのは「総合力」だ。携帯電話を中心にEC(電子商取引)やスマホ決済、クレジットカード、ポイントなどの各種サービスを一体で提供し、顧客の囲い込みを図る。
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「落胆モバイル」上等、楽天モバイルの巧妙な料金戦略
楽天モバイルは2020年3月3日、自営回線による第4世代移動通信システム(4G)の商用サービスを2020年4月8日に始めると発表した。併せて発表した料金プラン「Rakuten UN-LIMIT(アンリミット)」には、ネット上で「期待はずれ」「落胆モバイル」などとからかう声も出ている。
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「2年たてばauとのローミングなしでやれる」、楽天の携帯参入は成功するのか
楽天が2020年4月8日、携帯電話事業への本格参入を果たす。300万人を対象に料金を1年間無料にする「衝撃的なプラン」(三木谷浩史会長兼社長)で殴り込みをかけるが、不安は尽きない。楽天に勝算はあるのか。