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 2020年度の技術士第二次試験の合格に向け、日経コンストラクションでは2月24日号から、試験対策のコラム「技術士一直線2020」を開始した。ここでは、コラムで掲載できなかった建設部門の科目と総合技術監理部門について、出題内容や傾向、解答方法を補足する。また、20年1月20日に終了した19年度の口頭試験の結果についても簡単に報告する。

(関連記事:技術士一直線2020第1回 2020年度の受験対策「出題傾向は変わらず、今年がチャンス」)

1.建設部門

(1)コンクリートⅡ-1

 以下に、19年度に出題されたコンクリートのⅡ-1の問題を示す。

Ⅱ-1-5 鋼とコンクリートの複合構造は、合成構造と混合構造に大別される。鋼部材とコンクリート部材を連結して1つの構造体とした混合構造について、以下の問いに答えよ。

  • (1) 混合構造を採用する目的について、構造形式を1つ挙げ説明せよ。
  • (2) (1)で挙げた構造形式について、設計及び施工の留意点を各々1つ以上述べよ。

Ⅱ-1-6 JIS A 6304:2011に規定されているコンクリート用化学混和剤のうち、主たる目的が異なる2種類を挙げ、それぞれについて、使用の目的、作用機構、留意点について述べよ。なお、高性能化したことは主たる目的には含まれない。

Ⅱ-1-7 暑中コンクリートとして施工する場合に、材料・配合、運搬、打込み及び養生の観点のうち2項目について、品質を確保する上での留意すべき事項、並びにその留意すべき理由と対策を述べよ。

Ⅱ-1-8 沿岸部に立地する鉄筋コンクリート構造物においては、塩害に対する対策が重要となる。塩害における4つのステージ(潜伏期、進展期、加速期、劣化期)の中で、潜伏期以外の2つを選び、その特徴を簡潔に述べよ。さらに、新規に鉄筋コンクリート構造物を設計・施工する際、鋼材を発錆させないための対策項目を3つ挙げよ。

 4問のテーマは順に、設計および施工、材料、施工、維持管理だ。建設プロセスの上流から下流まで、まんべんなく出題されている。この中から1問を選択するのは比較的楽だったと思われる。出題内容も難しくない。

 Ⅱ-1-5は、複合構造に関する基本的な内容でトレンディーなテーマである。

 Ⅱ-1-6は、ややプラントやメーカーよりの問題であるが、その分野の受験者には容易な内容だ。

 Ⅱ-1-7は、施工上の留意点として定番の内容で、多くの受験者が想定していただろう。

 Ⅱ-1-8は、これも塩害の特徴と新設時の防止策という、定番な内容だった。多くの受験者が想定していただろう。塩害はⅡ-2-3でも出題された。

(2)河川のⅡ-2-1

 以下に、河川のⅡ-2-1の問題を示す。

Ⅱ-2-1 近年、激甚な災害が各所で発生し大規模な災害復旧事業が進められているが、環境の保全に配慮しつつ災害に強い社会資本の整備が求められている。あなたが環境に配慮した災害復旧工事の検討業務を担当することとなった場合、河川、砂防及び海岸・海洋のいずれかの分野を対象として、以下の問いに答えよ。

  • (1) 調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
  • (2) 調査を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
  • (3) 業務を効率的・効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

 災害復旧時に、環境保全について配慮する方法が問われている。施工中の環境保全なので、河川環境以外もある。問題にどんな災害で、どれくらいの災害規模かは書かれていないので、詳細に災害復旧計画を書かなくてもよい。解答例は以下に示す。

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