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2020年3月1日の改正建築士法施行で、一級建築士試験を早くから受験できるようになった。新制度は、設計事務所や建設会社の人材育成、資格者の確保という点でメリットが多い。ただし、在学中に合格した学生を採用時に評価するかどうかは意見に温度差があった。

 一級建築士試験の早期受験を可能にした新しい試験制度に対して、設計事務所や設計部門を抱える建設会社からはおおむね歓迎の声が上がる。プロジェクトの中核を担い始める30代前半までには、社員に一級建築士資格を取得してほしいと考える企業が多いからだ。

 資格学校の日建学院によると、これまでも試験対策の研修を入社3年目の社員に向けて開催する建設会社があったが、建築士法改正を受けて、試験対策を入社1年目の社員向けに開催しようと検討を始める建設会社が早くも出てきた。

 一級建築士を目指す社員としても、業務が忙しくなったり、結婚して家庭を持ったりする前の若いうちに受験するほうが、勉強時間を確保しやすい。入社1年目から資格学校に通い、一級建築士の取得を目指す動きがじわりと広がっている。設計事務所から内定をもらった後、在学中に資格学校に通い始める学生も出てきている。

 新しい建築士制度は、企業の人材育成だけでなく、採用にも影響を与えそうだ。修士1年の時点で一級建築士試験に合格し、その“実績”を引っ提げて就職活動に臨む学生が出てくる可能性があるからだ。

 多くの設計事務所にとって、人材の確保は最大の懸案事項。日経アーキテクチュアが2019年6月に実施した調査では、回答した96社のうち8割以上が「人材の確保」を経営課題に挙げた。人材が集まりづらい地方の設計事務所などでは、将来、確実に一級建築士として活躍してくれる学生に人気が集まると予想される。

設計事務所にとって最大の悩みは人材確保(複数回答)
設計事務所にとって最大の悩みは人材確保(複数回答)
日経アーキテクチュアが2019年6月に設計事務所を対象に実施したアンケートの結果。選択肢の中から3つまで回答してもらった結果、人材の確保を経営課題に挙げる企業が最も多かった(写真・資料:日経アーキテクチュア)
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