全2127文字
PR

 新タイトルが矢継ぎ早にリリースされるスマホゲーム業界。ゲームを開発・運用する企業にとって重要なのがアプリの高速な開発だ。新規ゲームの開発や既存ゲームのアップデートを素早く実施し、ユーザーを獲得したり、既存ユーザーを飽きさせないようにしたりすることが欠かせない。

 こうした高速開発には開発手法や体制の整備が重要である。大ヒットスマホゲーム「グランブルーファンタジー」や「神撃のバハムート」といったゲームを開発・運用するCygamesはプロジェクトごとに作業の自動化を進める人材を配置し、コンテンツ作成を手助けする共通基盤の構築によりゲームアプリの高速開発を実現している。開発手法は企業情報システムのソフトウエア開発にも通じるところがあり、ゲーム開発から学ぶべきノウハウは多いはずだ。

Cygamesが開発するグランブルーファンタジー
Cygamesが開発するグランブルーファンタジー
(出所:Cygames)
[画像のクリックで拡大表示]

プロジェクトごとに開発支援の人材を配置

 CygamesはスマホやWebブラウザー、家庭用ゲーム機など様々なプラットフォーム向けにゲームを開発している。ゲームタイトルごとにプロジェクトが立ち上がり、多いときには100人を超える開発者がプロジェクトに携わるという。

 プロジェクトごとに開発プロセスや利用するフレームワークなどは異なる。例えば「スマホ向けにはゲームエンジンにUnityを利用することが多いが、家庭用ゲーム機向けにはフルスクラッチでエンジンを開発することもある」(Cygamesの金井大シニアゲームエンジニア/開発運営支援マネージャー)。

 こうした開発体制が異なるプロジェクトで開発の高速化を進めるにはどうすればよいのか。Cygamesは2019年11月に「開発運営支援」チームを新たに結成。各プロジェクトの初期段階から開発運営支援チームのメンバーを加えて開発の高速化や自動化に取り組んでいる。

プロジェクトに開発運営支援チームのメンバーを加える
プロジェクトに開発運営支援チームのメンバーを加える

 開発運営支援チームの古閑学シニアゲームエンジニア/開発運営支援サブマネージャー/自動化支援チームリーダーは「実際にチームに加わらなければ分からないことが多い」と説明する。プロジェクトによってはある程度の開発が終了し、運用フェーズに移っているチームもある。当然、開発を重点的に行っているチームと運用を中心に行っているチームでは取り入れる開発手法や体制が異なる。