2020年3月25日に米アップル(Apple)からiPad Proの新モデルが発売された。1つ前のモデルは2018年11月に発売されており、約1年4カ月ぶりのアップデートとなる。
今回、新しいiPad Proを試用する機会を得たので、筆者がテレワークやモバイルで現在活用している1つ前のiPad Pro(12.9型)との比較を交えて、どこが変わったのかをリポートする。
iPad Proはキーボードと相性が良い
今回発売されたiPad Proはこれまでと同様にディスプレーサイズが12.9型と11型の大小2つのモデルがあり、製品パッケージなどでは「12.9インチiPad Pro(第4世代)」「11インチiPad Pro(第2世代)」と記されている。世代の表記は異なるが、ディスプレーや本体のサイズに関わらないハードウエアのスペックは12.9型と11型で差異はない。
小さいほうのiPad Proは、何度かディスプレーサイズが変更されて登場しており、そのたびに世代のカウントがリセットされているため、このような世代表記のズレが生じている。ここでは今回発表された12.9インチと11インチを発売された年で「2020年モデル」のように一括りにする。
iPad Proは2018年モデルからホームボタンがなくなり、ディスプレーが前面のほとんどを占めるデザインになった。また認証方式は指紋認証の「Touch ID」から顔認証「Face ID」に変更された。2020年のモデルもこれを踏襲した。
iPad ProのFace IDは、本体が横向きや逆さまでも機能する点がiPhoneのFace IDとは異なる。これが外付けキーボードと組み合わせて使う際にとても便利だ。筆者はiPad Proとキーボードの組み合わせで、ほとんどのモバイル作業に使用している。
キーボードがあると文字入力が楽になるのはもちろんだが、画面がスリープされている状態でキーボードの任意のキーを押すと画面がオンになり、その状態でユーザーがiPadの前にいると顔認証でロックが外れる。ロック画面は表示されたままだが、もう1度キーを押すとホーム画面または作業中のアプリの画面になる。
純正のケース型キーボード「Smart Keyboard Folio」のように、閉じた状態からiPadを開くとiPadの画面がオンになるので、キーを1度タイプするだけで作業を始められる。
パスコードやパスワード入力といった手順不要で作業に入れるのは非常に快適だ。これに慣れてしまうと指紋認証すら煩わしく感じることさえある。iPadをキーボードと組み合わせてパソコンの代わりに使いたいと考えているならiPad Proをお薦めしたい。