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「20年以上地元にかかわる」

 これらのチームの中で、取り組みが2015年と最も早く、しかも案件の規模が定格出力で700MWと1~2位を争うほど大きいのがレノバをリーダーとするチームだ(図7)。

図7 5年の努力が実るか
図7 5年の努力が実るか
促進区域に指定された、秋田県由利本荘市沖での風力発電事業を2015年から準備してきたレノバの取り組みの概要。最大で9MW級の風車を85基前後設置する(a)。各風車の高さは200m超と巨大だが、海岸線から1.5kmほどに1列目、同2.4kmほどに2列目の風車を浜なりに設置していくため、沿岸からは小さくしか見えない。2016年から風況観測や地元漁業関係者と海底地盤の共同調査などを進めてきたとする(b~c)。レノバが案件開発を担当する他、他の参加企業もそれぞれの経験や強みを生かしているという(d)。施工者や機器選定もほぼ完了し、環境アセスメントの手続きも最終段階だという。(図/写真:レノバ)
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 レノバは2000年創業の再エネ各種の発電事業者で、2018年2月に東証第1部に上場している(チャレンジャー「目指すは再エネのGAFA、アジアトップは夢じゃない」を参照)。2015年に由利本荘沖での事業を検討しはじめ、2016年には風況観測を開始。2017年には地元の漁業関係者と海底地盤の調査を始めたという。「地元の町内会レベルで交流するなど丁寧なコミュニケーションを通じて理解を得るのが当社のポリシー。しかも案件が取れたら終わり、ではなく20年以上地元に関わる覚悟で話を進めている」(レノバ 執行役員 プロジェクト推進本部長の福真清彦氏)。

 既に建設工事の施工者や風車メーカーの選定も終え、送電線容量の確保にも不安はないというレノバ。2020年9月の公募(事業者選定手続き)開始を前に準備は万端だとする。ただし、事業者の選定基準が明確とはいえない上に、他のライバルも強力なだけに安心はできない。「油断はしないが、負けることは考えていない」(レノバの福真氏)という。