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新型コロナウイルスの感染拡大は、多くのビジネスに暗い影を落としている。MaaS(Mobility as a Service)も例外ではない。象徴的存在である米ライドシェア大手は需要の蒸発に苦しんでいる。では、MaaSのラストワンマイルはどうか。2020年6月に羽田空港に自動運転機能付きのパーソナルモビリティーを導入した、WHILL CEOの杉江理氏に聞いた。(聞き手=内田泰、土屋丈太)

杉江 理(すぎえ さとし)
杉江 理(すぎえ さとし)
2009年、日産自動車のデザイナー職を退社後、中国での日本語教師や、アジア放浪を経て、2012年にWHILLを共同創業。代表取締役 兼 CEOに就任した。2013年に米国カリフォルニア州に拠点を設立し、2014年に初号機「WHILL Model A」を日本で発売。2017年には、普及価格帯モデルである「WHILL Model C」を発売した。(写真:加藤康)
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 WHILLはMaaSでも、最終目的地までのちょっとした距離を対象にする「ラストワンマイル」モビリティーの開発を進めています。ユーザーは、「少しは歩けるけれど、たくさん歩くのが難しい方たち」です。2020年6月には当社の「WHILL自動運転システム」付きパーソナルモビリティーが羽田空港第1ターミナルに3台導入されました。空港に自動運転システム搭載のパーソナルモビリティ-が導入されるのは、世界初となります。

 現在、新型コロナウイルスの感染が拡大している中、“密”を避けようとする意識が高まり、ライドシェアをはじめとするMaaSのビジネス運営が世界的に厳しくなっています。しかし、我々のビジネス戦略に変更はありません。当社のパーソナルモビリティーの対象は高齢者や足の不自由な方などで、社会的にニーズが必ずあるものなので、コロナ禍であってもやることは変わりません。先進国は高齢化社会に向かっていくので、今後もニーズが高まるでしょう。