
NE Special Report
目次
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衛星やLiDARが民主化、誰でも手軽に3D生成
世界をまるっとデジタル化(3)
政府機関や大企業に限られていた3Dデータの生成が手軽になってきた。ベンチャー企業による安価な衛星の実用化、ドローンやLiDARの普及、フォトグラメトリーを実現するアルゴリズムの性能向上などが背景にある。共有基盤の整備も始まり、誰でも手軽に3Dデータを生成して流通させられる動きが始まっている。
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進む3Dデータ活用、予測を中心に領域拡大
世界をまるっとデジタル化(2)
都市設計や防災、建設工事、エンタメ、生活、そして技術開発で3Dデータの活用が広がっている。大規模な3Dマップから小規模なものまで、用途ごとに必要な3Dデータは幅広い。まだ実用化に至っていない領域もあるが、今後3Dデータの流通と連携が進むことで複数の業種が参入し始め、さらに用途は拡大していく。
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「複写世界」の創造が進む、システムが現実を理解へ
世界をまるっとデジタル化(1)
世界の3次元データを取得し、活用できる時代が到来しつつある。けん引するのは、GAFAなどの巨大IT企業や国家だ。前者は主にユーザーに周辺情報を取得させ、クラウドのサービスにつなげることを狙う。
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リジッド基板の構造と製造法 ICの微細化につれ高密度・複雑に
電子部品同士を配線し、回路を形成するプリント基板。今回は、プリント基板の分類の1つ、硬い板状の「リジッド基板」に着目し、その内部構造と製造法を説明します。
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「感染拡大防止で歩道領域の自動運転が加速」、WHILL CEO
新型コロナウイルスの感染拡大は、多くのビジネスに暗い影を落としている。MaaS(Mobility as a Service)も例外ではない。象徴的存在である米ライドシェア大手は需要の蒸発に苦しんでいる。
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中型以上の有機EL市場に向け、インクジェット方式開発に熱
SID 2020報告(2)
マイクロLEDやその用途となるARグラスが話題を席捲する一方で、有機ELディスプレーも健闘している。SID 2020では、シンポジウムの講演タイトルにOLEDの言葉がある講演だけで約90講演もあった。一方、マイクロLEDは約30講演で、数の上では有機ELが圧倒した。
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マイクロLEDがARグラスで実用化に向け急加速
SID 2020報告(1)
ディスプレー分野で世界最大の国際学会「Display Week 2020(SID 2020)」が、2020年8月3~7日にオンライン上で開催された。熱気はコロナ禍でも衰えず、注目度の高いマイクロLEDなど次世代ディスプレー技術の新提案が多数報告された。
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進むUWBの規制緩和と標準化、将来は医療で活用へ
ついに開花、UWB(2)
自動車業界と家電・スマホ業界の協業によって、高精度測距測位を中心にグローバルビジネスが一気に加速化している。中でも注目されるグローバルなビジネスアライアンスは、Car Connectivity Consortium(CCC)である。
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UWB再注目の裏にある、3つの技術的特徴
ついに開花、UWB(2)
なぜこのタイミングで、UWB(Ultra-Wide Band)技術に向けて自動車や電機業界などが利活用に向けて動き始めたのか。UWB関連技術の研究・開発や標準化、それらを活用したビジネス作りを長年実践してきた横浜国立大学の河野隆二氏が、技術の本質や利用シーン、規制緩和の状況からひも解き、今後のビジ…
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ソニーの“着るクーラー”解析 小型軽量の内部に高度な熱設計
ソニーは2020年7月、ウエアラブル式の暑熱対策デバイス「REON POCKET」を発売した。電流を流すと片面が冷える「ペルチェ素子」で体を冷やす。日経クロステックは専門家の協力のもと、同製品の冷却機能を分析し、さらに機器の分解を実施した。きょう体には、ソニーがモバイルで鍛えた熱設計と小型軽量化技…
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iPhone採用で脚光のUWB、高精度測位で急拡大
ついに開花、UWB(1)
製造現場やプロスポーツといった「B to B」用途に限られたUWBがスマートフォンでの採用を機に、「B to C」用途にも広がりそうだ。UWBによる高精度測位が、自動車の次世代デジタルキーのほか、離れた位置からの非接触決済、家電連携など、多岐にわたる用途に向く。
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パナソニック宮部CTO、「コロナで“ワンマイル経済圏”復活へ」
新型コロナウイルスの影響で、日常の生活環境が大きく変化している。こうしたなか、「くらしアップデート」を掲げるパナソニックは何を目指し、どう変わっていくのか。そして我々の生活に浸透しているGAFAにどう対抗していくのか。同社の専務執行役員でCTOおよびCMOを務める宮部義幸氏に話を聞いた。
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超小型化に向け、日本得意の微細化技術をフル動員
スマホに載る原子時計(2)
体積弾性波素子(BAW素子)は水晶など体積弾性波を利用した圧電振動子の総称であるが、水晶と差別化するため、本稿ではこの定義を「圧電薄膜を用いた振動子」に限定して用いることとする。
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スマホに載る原子時計実現へのシナリオ
スマホに載る原子時計(1)
情報通信研究機構(NICT)では、原子の発光スペクトルを活用したクロック安定化技術のオンチップ実装を目指している。本誌2020年6月号Perspective「原子時計のチップ化が導く、高精度デジタルツイン」では、高安定なクロックチップを小型化し、様々なデバイスに組み込むことによって得られる社会的イ…
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元イー・アクセスの千本氏、次はエネルギー業界を変革
日本で急増する見通しの洋上風力発電事業を開拓した企業の1社がレノバだ。その会長は通信業界の改革者だった。再生可能エネルギー事業への転身の狙いと将来展望を聞いた。(聞き手は野澤哲生)
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風車版ムーアの法則で海上発電を低コスト化
いきなり風力発電大国(5)
ここから、風力発電の発電コスト低下につながる道筋をもう少し詳しく説明しながら、洋上風力発電の将来的な動向を紹介する。発電コスト低下の道筋は大きく2種類ある。1つは単純に量産効果だ。ただ、製品ごとというよりは過去の製品もすべて累積した生産量に対して発電コストが下がる「学習曲線」と呼ばれるタイプの量産…
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主役は陸上から海上に、風力版の北海油田計画も
いきなり風力発電大国(4)
これまで陸上風力発電が主流だった海外でも、より大規模化しやすい洋上風力発電の導入が本格化し始めた。発電コストは急速に低下しており、陸上風力に迫りつつある。当初は着床式が先行するものの、長期的には浮体式が規模や発電コストで洋上風力発電の主軸になる可能性が高い。
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海底の高圧直流送電網活用で陸上送電問題を解決へ
いきなり風力発電大国(3)
国内における浮体式洋上風力の実証で先行するのが戸田建設だ。同社は2007年に1/100スケールの実験を始め、2009年には1/10試験機を佐世保港内に設置。2012年6月以降は長崎県五島市沖で1/2スケールで100kW級の試験機、2016年4月からは2MW級の実証機(設置は2013年10月)で運用…
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洋上風力発電の開発可能エリアで超大手企業が大バトル
いきなり風力発電大国(2)
これらのチームの中で、取り組みが2015年と最も早く、しかも案件の規模が定格出力で700MWと1~2位を争うほど大きいのがレノバをリーダーとするチームだ。
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“後進国日本”をアメとルール決めで風力発電に誘導
いきなり風力発電大国(1)
30年以上動きがほとんどなかった日本の風力発電に、巨大な地殻変動が起こっている。稼働こそしていないが、開発中の案件が約30GWも積み上がっているのだ。仮にすべてが稼働すれば日本は一躍世界の風力発電大国になる。既に風力発電バブルとも言えるほどの盛り上がりだが課題も多い。現実的には事業者の計画の1/5…