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 自動車メーカーが工場の再稼働計画の修正を急いでいる。トヨタ自動車とホンダ、日産自動車の3社は、国内工場の新たな稼働停止期間の追加や、再稼働の延期を次々と発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、目まぐるしく変化する各社の対応だが、共通する原因は新車需要の縮小と、海外製部品の調達の難航にある。各社、2020年5月の大型連休を過ぎても生産調整を続ける可能性が高い。

 トヨタは、高岡工場(愛知県豊田市)の第2ラインと、豊田自動織機の長草工場(同県大府市)の2つのライン(301ラインと302ライン)の稼働停止を4日間延長し、4月20~4月28日にすると発表した。ハイブリッド車(HEV)の「プリウスα」やSUV(多目的スポーツ車)の「RAV4」などを生産しており、海外からの部品の一部で調達に遅れが発生しているようだ。

 トヨタはサプライチェーン(部品供給網)の競争力が高く、複数の部品メーカーからの調達(複社発注)や、カントリーリスクを極力抑えた部品調達を実施してきた。それでも海外製部品の納入に影響が出ている点について、同社は「その会社独自の特殊な材料を使っているなどの理由で複社発注が難しい部品が一部にある。そうした部品はあえて必要在庫を持つ(多めに部品在庫を確保する)ようにしているが、品薄になっている可能性がある。ただし、主な理由は自動車需要の減退だ」と説明する。

ホンダは寄居工場の稼働を新たに停止へ

 ホンダは、4輪車を生産する埼玉県の寄居工場(寄居町)と狭山工場(同県狭山市)の稼働を4月27日から停止すると発表した。寄居工場は4月29日までの3稼働日、狭山工場は4月中旬に続く再停止で、5月1日までの5稼働日にわたって稼働を停止する。トヨタ同様、部品調達が難航していることを織り込んで生産調整に踏み切る。

 ホンダが“旗艦工場”に位置付ける寄居工場では、SUVの「ヴェゼル」や「CR-V」、ミニバンの「フリード」、HEVの「インサイト」などを生産している、工場の稼働停止は、これら車種の納車日に影響を与える。

(撮影:日経クロステック)
(撮影:日経クロステック)
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