全1260文字
PR

 輸送機器メーカーの日本拠点に臨時休業の動きが相次いでいる。日産自動車とマツダ、ヤマハ発動機が、2020年4月下旬~5月にかけての一定期間、本社を含む国内の大部分の事業所で操業を休止すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、工場の稼働停止から本社という企業の中枢にまで影響が及び始めた。

 日産は4月21日、会社稼働日である4月27日~5月1日までの5日間を臨時休業にすると発表した。対象は、横浜の本社地区と厚木地区、追浜地区、栃木地区の間接部門で働く従業員で、約1万5000人となる。前後の週末や5月の大型連休を合わせると、4月25日~5月10日までの計16日間を最少人数で稼働し、全拠点での感染防止を目指す。

 対象地区の1つである神奈川県厚木市の日産テクニカルセンター(NTC)に勤務する開発担当者は、「5月以降に少しでも感染が縮小することを祈りたい」と話した。

図 日産自動車の電気自動車(EV)「リーフ」が搭載する基幹部品
図 日産自動車の電気自動車(EV)「リーフ」が搭載する基幹部品
臨時休業に入る追浜地区・追浜工場で完成車に組み立てている(撮影:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]

 国内工場では、5月末まで“飛び石”で稼働を止める計画だ。追浜工場は4月24日、5月1日、11日の稼働を停止する。栃木工場は5月1日、11~15日、18~20日、28~29日で車両の生産を止める。日産自動車九州では5月1日、11~13日で稼働を止めるのに加え、4月24日、27~30日、5月14~15日、18~22日、25~29日で夜間操業をやめて生産台数を調整する。