世界で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響を受け、自動車メーカーの生産調整が長期化している。トヨタ自動車とホンダ、日産自動車の3社において、どの国・地域の工場でいつまで稼働停止するのか再度マッピングしたところ、前回作成した2020年4月20日時点と比べて、地域間の格差が明確になっていることが分かった(トヨタとホンダは4月27日時点、日産は同月27日から休業のため、同月24日時点の情報で更新)。
北米と南米
感染者数が100万人に迫る米国での稼働再開が焦点となる。先陣を切るのはトヨタだ。北米にある全14工場が5月4日の週から段階的に稼働を再開する。ニューヨークで都市封鎖(ロックダウン)が続くなど、依然として新型コロナ騒動は収まっていないが、一部の州による経済活動再開の動きに合わせ、需要を見ながら生産を再開する。ただし、当面は通常が2直体制のところを1直体制で生産する計画だ。
ホンダは工場の再稼働計画を1週間延期する。5月8日まで北米の4輪車工場を止め、5月11日の稼働再開を目指す。日産は米国で5月半ばの稼働再開を見込むが、メキシコ工場は再開のめどが立っていない。
南米のブラジルでは、ホンダが4輪車工場で計画を約2カ月遅らせ、6月25日までの稼働停止を決めた。同じくブラジルの2輪車工場は、停止期間を12日延ばして5月1日まで止める。部品調達の停滞が主な理由とみられる。
一方で、ホンダがアルゼンチンに構える4輪車・2輪車工場、およびペルーの2輪車工場は、4月27日には稼働を再開したようだ。その他、日産はブラジルとアルゼンチンで工場の稼働停止期間を延ばし、5月下旬まで生産を止める。