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 任天堂は2020年5月7日、2019年度通期(2020年3月期、2019年4月~2020年3月)における連結決算を発表した。売上高は前年同期比9%増の1兆3085億1900万円、営業利益は同41.1%増の3523億7000万円、当期純利益は同33.3%増の2586億4100万円だった。同社のゲーム機「Nintendo Switch」シリーズ(ハードウエア)と同シリーズ向けゲーム(ソフトウエア)が好調で、増収増益に大きく貢献した。2019年度は新型コロナウイルスの影響は軽微で、2020年度に大きなマイナス要因になり、減収減益を見込む。

2019年度通期(2020年3月期、2019年4月~2020年3月)の決算短信をキャプチャしたもの
2019年度通期(2020年3月期、2019年4月~2020年3月)の決算短信をキャプチャしたもの
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 2019年度通期では、Switchシリーズ全体の出荷台数(セルイン)は2103万台で、前年同期比で24%増だった。内訳は、通常のSwitchが1483万台、2019年9月発売の廉価版である「Nintendo Switch Lite」が619万台だった。前年同期はSwitchのみで1695万台。Switchの台数だけで比べると前年同期比で12.5%減だが、Liteがそれを補ってシリーズ全体で増えた。この結果、Switchシリーズの累計出荷台数は2020年3月で5577万台に達した。

 Switch用ソフトウエアはさらに好調で、デジタル(ダウンロード)販売や本体同梱(こん)を含めて出荷数は1億6872本と、前年同期比で42.3%増えた。この結果、Switchシリーズ向けソフトウエアの累計出荷数は2020年3月で3億5624万本になった。

今期の出荷本数が多かったトップ3は、1737万本の『ポケットモンスター ソード・シールド』と1177万本の『あつまれ どうぶつの森』、808万本の『マリオカート8 デラックス』である。中でもどうぶつの森は、「過去最大の滑り出し」(任天堂)で、2020年3月20日の発売から31日までの12日間で1200万本近くを出荷したことになる。

Nintendo Switchの販売状況。任天堂の決算説明資料から抜粋
Nintendo Switchの販売状況。任天堂の決算説明資料から抜粋
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 どうぶつの森は、Switchシリーズの売り上げもけん引した。小売店からユーザーに販売した実売台数(セルスルー)で見ると、日本ではどうぶつの森を発売した週に、1週間の実売台数がホリデーシーズンの週間実売台数を上回ったという。

 どうぶつの森はその後も売れ続けて、日米欧3地域の実売数は、発売から6週間で累計1341万本に達した。携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」用の『とびだせ どうぶつの森』の累計実売数を既に超えた。パッケージ版だけでなくデジタル版も好調で、Switch用ソフトウエアの中で、非常に高いデジタル販売比率を記録したという。もともと、どうぶつの森シリーズは人気ソフトだが、新型コロナの影響によって世界の多くの地域で外出禁止となって生じた、いわゆる「巣ごもり需要」が追い風となったようだ(関連記事:ステイホームで500万本超えの記録的大ヒット「あつまれ どうぶつの森」でバーチャル語学留学はいかが?)。

 前述したゲームソフトの出荷本数は、パッケージ版、あるいはパッケージ版とデジタル(ダウンロード)版を併売するゲームの数量。ダウンロード専用のゲームを含んでいない。パッケージ版を併売するダウンロードソフトを含めた2019年通期のデジタル売上高は2041億円と、前年同期比で71.8%増となった。この結果、ゲームソフトの売上高に占めるデジタル売上高の比率は34%と、前年同期に比べて9.2ポイント増えた。デジタル売上高のうち、パッケージ併売ダウンロードソフトが70%を占め、残りの30%をダウンロード専用ソフトやゲームの追加コンテンツ、月額有料サービス「Nintendo Switch Online」などが占めた。

デジタル売上高の説明。任天堂の決算説明資料から抜粋
デジタル売上高の説明。任天堂の決算説明資料から抜粋
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