
新型コロナ、製造業の針路
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厳しくても国内300万台で人材を守る、トヨタ社長が熱弁 雇用犠牲の業績回復を批判
日本にはものづくりが必要だ。人はコストではなく、改善の源。雇用や国内のものづくりを犠牲にした「V」字回復は許されない──。トヨタ自動車(以下、トヨタ)社長の豊田章男氏が、2020年5月12日の2020年3月期連結決算の席で熱いスピーチを行った。
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トヨタとホンダが米国工場を再開、月内は稼働率半減で調整か 日産は依然停止中
トヨタ自動車とホンダは2020年5月11日(米国現地時間)、米国工場での車両生産を再開した。当面は稼働率を半分程度に抑えて生産台数を調整し、6月をめどに通常稼働に戻すと見られる。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、3月23日から約50日にわたり米国での生産を止めていた両社だが、ようやく“再出発…
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業績好調な任天堂がなぜか来期に減収減益予想、コロナがもたらす4つのリスク
任天堂は2020年5月7日、2019年度通期(2020年3月期、2019年4月~2020年3月)における連結決算を発表した。売上高は前年同期比9%増の1兆3085億1900万円、営業利益は同41.1%増の3523億7000万円、当期純利益は同33.3%増の2586億4100万円だった。同社のゲーム…
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キヤノン・トヨタ・日産などが30万件超の特許開放、対新型コロナで
新型コロナウイルスの感染拡大を抑制する目的に限り、特許権などの行使をしないという内容の「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」に、キヤノンや島津製作所、トヨタ自動車といった日本を代表するメーカーなど計24団体が応じた。無条件に使用可能となった特許件数は30万件を超える。
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全拠点休業の次は「週休3日制」、東芝が工場などに適用検討
東芝は2020年5月7日、新型コロナウイルスの感染防止に向けた新たな施策を発表した。社内外で接触機会を減らすために、週休3日制やコア無しフレックスタイム制などを検討・導入する。同社は夏季に予定していた休日を前倒しすることで4月20日から国内全拠点を原則休業としていたが、5月7日に営業を再開した。新…
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「アベノマスク」の品質トラブル、原因は「常識」の違いにあり
仕様書に明確に記載したか
「アベノマスク」が品質問題でつまずいた。ご存じの通り、安倍晋三政権が繰り出した新型コロナウイルスへの感染防止策の1つで、国民に配布した布製マスク(以下、マスク)のことだ。妊婦向けに配布したマスクに汚れの付着や、虫や髪の毛といった異物の混入などが発覚した上、各世帯への配布向けに用意したマスクにはカビ…
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勝ち組はトヨタとVW、負け組は3社 「優勝劣敗」鮮明の自動車産業
「コロナショック」で自動車需要が激減する中、自動車メーカー各社の優勝劣敗が鮮明になる。強いメーカーがさらに強くなり、負け組は再編対象になるだろう。中国メーカーが、一足早く経済活動を再開した自国市場をてこに世界で存在感を高める可能性がある。塗り替わる勢力図を占う。
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ホンダ、新型コロナ感染者の移送車両を米国でも提供
ホンダは2020年5月5日(米国時間)、新型コロナウイルス(新型コロナ)感染者を移送する車両の提供を米国で開始したと発表した。まず、ミシガン州デトロイト市の要請を受けて、同日に10台の車両を提供した。
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「突然、武漢は封鎖された」、新型コロナ震源地で復旧したメイコー工場
中国当局による操業停止指示のリアル
2020年1月23日、武漢市(中国・湖北省)に激震が走った。中国当局が急に武漢市封鎖の指示を出したからだ。
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スズキ、5月も磐田工場の操業を3日間停止 海外部品の調達に遅れ
スズキは2020年5月1日、国内工場の同年5月11日以降の操業計画を発表した。5月 28日までの15日間(稼働日ベース)のうち5月14日と15日、22日の3日間、磐田工場(静岡県磐田市)の操業を止める。海外からの部品調達が、5月になっても安定しないことを受けた措置である。
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中国企業がマスク緊急生産、裏で支える日本の電池メーカー
クリーンルームをわずか2週間で立ち上げ
すぐにマスクの生産を始める――。中国の再生エネルギー大手であるエンビジョングループ(Envision Group)で最高経営責任者(CEO)を務めるジャン・レイ(張雷)氏が決断したのは2020年2月初めのころだった。
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「工場を止めるな!」 打倒コロナが旗印、スタートアップ続々参入
「ここから感染者を出して工場を止めるわけにはいかない」――。「打倒コロナ」を旗印にスタートアップ各社が続々と動きだしている。各社の技術を取り入れた現場の一日はどう変わるだろうか。
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アップルはコロナ禍でも不動、ハード微減もサービス好調 20年1~3月決算
米アップル(Apple)は2020年4月30日(現地時間)、2020年1~3月期の決算を発表した。新型コロナの影響で店舗閉鎖や外出制限などの逆風が吹いたものの、売上高は583億1300万米ドル(1米ドル107円換算で約6兆2400億円)で前年同期比約1%増だった。
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新型コロナ影響でロケット打ち上げ延期、インターステラテクノロジズが大樹町の要請受け
ロケットの開発と打ち上げを手掛けるインターステラテクノロジズは2020年4月28日、5月2〜6日に予定していた観測ロケット「MOMO5号機」の打ち上げを延期すると発表した。射場のある大樹町による打ち上げ延期要請を受けたもの。町は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を恐れる町民の、ロケット打ち上げ見…
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新型コロナ重症感染者を移送する車両、トヨタが都内の病院に提供
トヨタ自動車は2020年4月30日、新型コロナウイルス(新型コロナ)に感染した重症患者(重症感染者)を移送する車両を、東京都内の医療機関に提供したと発表した。トヨタ車体が開発した車両1台を、昭和大学病院(東京・品川区)に提供した。
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「2日で決断」「新卒採用数は維持」、休業決めた東芝の責任者を直撃
新型コロナウイルスの感染拡大で製造業が混乱する中、大企業ではいち早く2020年4月16日に国内全拠点の原則休業を打ち出した東芝の方針は業界全体に衝撃を与えた。休業を決断した経緯や、技術者の在宅勤務に向けた施策、新卒採用への影響などについて、同社の新型コロナウイルス対策を主導する人事・総務部人事企画…
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新型コロナで脚光のドローン配送、グーグル系企業や物流大手が本腰
外出制限で需要が急増、米新興企業が続々(後編)
新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるべく米国で実施されている外出制限措置により、食料品や医薬品などの配送に対する需要が急激に高まった。その結果、ライドシェア向けの自動運転車を手掛ける新興企業の中には、人との接触を避ける「コンタクトレス」配送に活路を見出す企業が出てきた。コンタクトレス配送の動きは、空…
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日産の19年度決算、最終赤字へ 新型コロナで世界販売落ち込む
日産自動車は2020年4月28日、2019年度通期(2019年4月~2020年3月)の当期純損益が赤字になる見通しだと発表した。当初(2020年2月時点)の予想より1500億~1600億円減少し、850億~950億円の最終赤字に転落する。
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新型コロナで逆境の自動運転、配送に活路
外出制限で需要が急増、米新興企業が続々(前編)
新型コロナウイルスの感染拡大により、米国で人が乗る自動運転車の開発に猛烈な逆風が吹いている。同国内で実施されている乗客を運ぶ自動運転車の試験サービスや公道試験が軒並み休止に追いやられているのだ。さらに自動運転車の多くが、複数人を乗せて運ぶ「ライドシェア」を前提にしたビジネスモデルを描く。だが、今、不…
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新型コロナの影響続けば5Gエリア拡大困難に、NTTドコモ吉澤社長
NTTドコモの吉澤和弘社長は、新型コロナウイルスの感染拡大が続いた場合、2021年6月末時点で1万局に広げる目標だった5G(第5世代移動通信システム)のエリア拡大計画達成が難しくなるという認識を示した。基地局を設置する工事事業者が感染防止のためフルに作業できないためだ。