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 ふくおかフィナンシャルグループ(FG)は2021年春ごろの創業を目指し、新たなネット銀行「みんなの銀行」の基幹系システムをクラウド上に構築中だ。アクセンチュアがGoogle Cloud Platform(GCP)上に構築する「アクセンチュア クラウドネイティブ コアソリューション」(通称MAINRI、メイリー)を基盤に採用したシステムの性能を見てみよう。

 みんなの銀行の基幹系システムの開発は2018年秋に始まり、2019年2月には銀行業務に必要な機能を一通りMAINRI上に組み上げ、「最低限の機能がうまく動くかどうかを検証した」(アクセンチュア テクノロジー コンサルティング本部 インテリジェントソフトウェアエンジニアリングサービス グループ テクノロジーアーキテクトリードの水上廣敏マネジング・ディレクター)。

480万口座分のデータで検証

 みんなの銀行の基幹系システムは、GCP上にマイクロサービスとして開発したアプリケーションをKubernetesで管理するコンテナで動かす。データベースにはGCPの「Cloud Spanner」を採用。データウエアハウス(DWH)「BigQuery」を中心にデータ分析基盤も整備した。

基幹業務システムにおけるマイクロサービスの活用や、外部サービスとのAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)連携、データウエアハウス(DWH)を中心としたデータ分析機能などを備える「MAINRI」をGoogle Cloud Platform(GCP)上に構築
基幹業務システムにおけるマイクロサービスの活用や、外部サービスとのAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)連携、データウエアハウス(DWH)を中心としたデータ分析機能などを備える「MAINRI」をGoogle Cloud Platform(GCP)上に構築
(出所:アクセンチュア)
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 このシステムが新たな銀行基幹系として正しく動くかどうかを検証した。主な検証ポイントは以下6つである。(1)想定される大量明細データがストアされている「データ規模」、(2)参照だけでなく追加/更新も考慮した「ミックストランザクションの負荷」、(3)Delayed-online processingが常に流れている負荷環境、(4)一部のサービス、コンテナが落ちてもシステム全体が停止しない「耐障害性」、(5)サービスに影響を与えずにサービス単位でリリース可能な「DevOps環境」、(6)「ニアリアルタイムDWH」にデータを集積し、瞬時に分析ができる環境。

 検証環境として、480万口座分の顧客とその明細データを用意。前提となる処理負荷は、秒間2000件を超える参照と更新を含むミックストランザクションである。また、全口座に対して利息計算のバッチ処理を並行して行う。データ分析に関しては、1億件を超えるDWHのデータに対して複雑なマーケティング分析クエリーを実行する。