2019年末から相次いで発覚した施工管理技士の不正取得。日経クロステックが建設実務者に対する独自調査を実施したところ、明るみになった実務経験の虚偽申請は氷山の一角であるという実情が浮かび上がってきた。

連載
建設系国家資格、不正取得の実態
目次
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1級土木の難解な設問に改善の余地
若い世代の合格者が減少傾向にある1級土木施工管理技士。試験が難化していると指摘する実務者は多い。実際に同資格の問題を見てみると、問われる領域は広範にわたり、相応の知識が要る。この試験には、出題難度とは別に改善すべき点がある。それは問題文の文章表現だ。
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既存システムの活用も視野に入れよ
2019年末から20年3月にかけて相次いだ施工管理技士の不正取得問題。国土交通省は、実務経験の虚偽申請の抑止や審査方法の改善を図る有識者委員会を立ち上げる方針を決めた。日経クロステックが独自に実施した読者アンケートへ寄せられた意見には、その議論に役立ちそうなアイデアがいくつもある。
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連絡をにおわして証明者に厳格な確認促す
建設系の国家資格の受験資格である実務経験を偽っていた実務者が存在することが、日経クロステックの独自調査によって判明した。中でも、実務経験を偽っていたり、偽っていた人が周囲にいたりしたという回答者が最も多かったのは、1級土木施工管理技士だ。受験申請時にどのように実務経験が確認されているのかを探った。
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国家資格の不正取得を組織が後押し
建設系の国家資格で求められる実務経験。日経クロステックの独自調査からは、受験時の申請で組織的な不正がはびこっている実情が浮かび上がりました。
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1級土木での虚偽申請が身近な実務者は1割
大和ハウス工業や東レの子会社の社員が、国家資格である施工管理技士を不正な手段で取得していた問題が、2019年末から20年3月にかけて、相次いで発覚した。日経クロステックでは、建設系の国家資格における不正取得の状況を、実務者への独自調査を通して確認した。