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 建設系の国家資格では、受験時に実務経験を求めるものが多い。技術士、一級建築士などが代表例だ。ところが、資格取得時にこの実務経験を偽っている実務者が存在することが、日経クロステックの独自調査によって判明した。

 調査において、実務経験を偽っていたり、偽っていた人が周囲にいたりしたという回答者が最も多かったのは、1級土木施工管理技士だった。そこで、この1級土木施工管理技士について、受験書類の申請時に実務経験がどのように確認されているのかを探ってみた。

 1級土木施工管理技士の資格試験を受験する際には、実務経験証明書を記載しなければならない。勤務先や所属の他、経験した実務経験として工事種別や工事内容、その業務に従事した期間などを記す。

 さらにその業務期間のうち、指導監督的な経験を得た工事については、具体的な工事名や発注者名、経験の内容について記す。その上で、記載内容に誤りがないことを示す証明として、証明者名を記載し、会社印などの公印を押す必要がある。

1級土木施工管理技士の受験時に記入して提出しなければならない実務経験の証明書(資料:全国建設研修センター)
1級土木施工管理技士の受験時に記入して提出しなければならない実務経験の証明書(資料:全国建設研修センター)
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 指定試験機関である全国建設研修センターが受験申し込み用の資料の記載法を示した「受験の手引」には、実務経験と認められる工事種別や認められない工事種別などが細かく記載されている。例えば、造成工事については分譲宅地の工事は土木の実務と認められるが、個人の宅地では認められない。加えて、業務内容についても目安を示す。点検を含む調査や積算を含む設計業務、営業、研究、教育といった業務は、実務経験として認めていない。

全国建設研修センターが「受験の手引」で示す実務経験として認められない業務の一部(資料:全国建設研修センター)
全国建設研修センターが「受験の手引」で示す実務経験として認められない業務の一部(資料:全国建設研修センター)
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