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 新型コロナウイルスの影響は、人材育成の面にも及んでいる。端的な例は新入社員研修だ。例年、新入社員を一堂に集めて開催していた研修の開催が難しくなったのだ。各社はITツールを活用した研修にかじを切っている。

安藤ハザマが新入社員への研修のために新しく作成した講座の一部。社内講師による講義を撮影し、自宅でも受講できるようにした(資料:安藤ハザマ)
安藤ハザマが新入社員への研修のために新しく作成した講座の一部。社内講師による講義を撮影し、自宅でも受講できるようにした(資料:安藤ハザマ)
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 例えば安藤ハザマは、新入社員94人を集めて実施する予定だった社内講師による研修を映像に収録。動画を配信して、新入社員が在宅で閲覧できるようにした。内容は安全衛生や情報セキュリティ、人権啓発など、職種にかかわらず新入社員が知っておくべき内容だ。

 このほか、ビジネスマナーなど社会人として必要な知識を、新たにeラーニングの教材を作成し、自宅で学ばせている。もともと講義を頼む予定だった企業に製作を委託した。

 大林組も4月14日の配属日までは新入社員約300人に自宅待機を命じた。そして集合研修での座学に代わり、研修を委託した企業が提供するオンライン講座で、ビジネスマナーなどを教えた。

 配属日以降は、新入社員全員にノートパソコンとタブレットを配布。配属先の事業所の状況に合わせて実施するテレワークで活用してもらっている。例年、タブレットは工事現場に配属する社員を中心に配布していたが、20年度は経理や人事も含めた新人全員に配った。ノートパソコンだけでは通信環境を整えられないためだ。

 土木職の専門分野の教育は、オンライン研修でなく、配属先の指導員に委ねている。当初の集合研修で使用する予定だった資料を、クラウド上で新入社員や配属先の上司、指導員と共有し、OJTで役立ててもらう。