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 フラッシュメモリーを記憶媒体として利用し、ファイルを高速に読み書きできる「SSD」。2~3年前までは高価格帯のモバイルノートパソコンだけが搭載していたが、低価格化と大容量化が進み幅広い価格帯のノートパソコンが搭載するようになった。搭載するのが当たり前となったため、SSDがどのようなデバイスかは既に知っている人も多いはずだ。

 一方、CPUなどほかの構成パーツと同様、SSDも進化を続けている。最近は従来の「2.5インチSSD」よりはるかに高速な「超高速SSD」が登場し、これを搭載するノートパソコンが増え始めている。この超高速SSDとはどのような特徴を持つストレージなのか。従来のHDDや2.5インチSSDと、どこが違うのか。今どきのパソコンを理解する上で重要なキーワードとして、今回はこの「超高速SSD」を解説する。

多くのノートパソコンは、システムドライブとしてSSDを搭載するようになった
多くのノートパソコンは、システムドライブとしてSSDを搭載するようになった
(撮影:竹内 亮介)
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ケースに入っていない、基板むき出しのSSDが登場

 ノートパソコンの内蔵ストレージとして、SSDが主流になる前はHDDが使われていた。HDDは、高速で回転する円形の磁気メディアが記憶媒体として組み込まれたデバイスである。この磁気メディアの直径が3.5インチのHDDを「3.5インチHDD」、2.5インチのHDDを「2.5インチHDD」と呼ぶ。

 初期のSSDは2.5インチHDDのサイズに合わせて設計され、ネジ穴の位置なども調整されている。そのため「2.5インチSSD」と呼ばれるようになった。2.5インチSSDのケースの中には、コントローラーチップとフラッシュメモリーを組み込んだ基板1枚が入っている。

左が2.5インチSSD、右は2.5インチHDD。どちらもきょう体のサイズは同じ
左が2.5インチSSD、右は2.5インチHDD。どちらもきょう体のサイズは同じ
(撮影:竹内 亮介)
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 パソコンのストレージとしてHDDが主流だった時代は、こうした2.5インチSSDのほうが利用しやすかった。とくにサイズが小さく、内部に余裕がないノートパソコンにおいて、同じきょう体を利用してSSD搭載モデルを作れるというメリットは大きかった。

 ところがノートパソコンの薄型化が進むと、2.5インチHDD用スペースの確保すら難しくなってきた。前述の通り、ケースの中に入っているのは基板1枚だけなのだから、邪魔なケースを外してしまえばもっと薄型にできる。

M.2対応SSD。細長い板状のSSDを基板上のM.2スロットに挿す
M.2対応SSD。細長い板状のSSDを基板上のM.2スロットに挿す
(撮影:竹内 亮介)
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