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 アクセスポイントに多数の機器がスムーズに接続できるようにする仕組みを備えている点にも注目したい。無線LANは、接続する機器が増えれば増えるほど、安定して通信ができなくなったり接続が途切れたりする。しかしWi-Fi 6は、こうした現象が起こりにくくなっている。

 対応機器の消費電力を抑える「TWT」(Target Wake Time)機能も追加された。Wi-Fi 6対応の親機と子機が通信をするタイミングを調整し、通信をしない間は子機側の無線LAN機能をスリープ状態に移行し、子機側の消費電力を抑える。そのためWi-Fi 6に対応するスマートフォンやノートパソコンは、消費電力を抑えた分バッテリー駆動時間が伸びる可能性がある。

韓国サムスン電子(Samsung Electronics)の「GALAXY S20 5G」など、Android搭載スマホでもWi-Fi 6への対応が進む
韓国サムスン電子(Samsung Electronics)の「GALAXY S20 5G」など、Android搭載スマホでもWi-Fi 6への対応が進む
(出所:サムスン電子)
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 Wi-Fi 6は、Wi-Fi 5やWi-Fi 4といった前の世代の無線LAN規格と相互互換性がある。Wi-Fi 6対応のノートパソコンやスマートフォンをWi-Fi 4/5対応の無線LANアクセスポイントに接続できるし、その逆でも問題なく使える。ただしWi-Fi 6の通信速度でファイルをやり取りしたり、Wi-Fi 6で追加された新機能を利用したりするには、通信をする両方の機器がWi-Fi 6対応に対応している必要がある。

ギガビットイーサネットと同等の速度でファイルをやり取りできる

 2019年から2020年初頭にかけて、さまざまなメーカーからWi-Fi 6対応の無線LANブロードバンドルーターが発売された。老舗のネットワーク機器メーカーの高性能モデルは実勢価格が5~8万円とかなり高いが、最近は1万円から2万円の価格帯で販売されるスタンダードなモデルも増えてきた。

 今回は、エレコムのブロードバンドルーター「WRC-X3000GS」でWi-Fi 6の通信速度や使い勝手を検証してみた。この機種の実勢価格は1万7000円前後で、Wi-Fi 6に対応するブロードバンドルーターとしてはかなり値ごろ感がある。

 とは言うものの機能面で妥協はなく、Wi-Fi 6接続時の最高速度(理論値)は2402Mビット/秒。背面には4つのLAN用ギガビットイーサネットポートを搭載しており、デスクトップパソコンを接続して高速な家庭内LANを構築することも可能だ。

エレコムのWRC-X3000GS。形状はスリムなボックスタイプで置き場所に困らない
エレコムのWRC-X3000GS。形状はスリムなボックスタイプで置き場所に困らない
(撮影:竹内 亮介)
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背面にWANポート1つとLANポート4つを装備
背面にWANポート1つとLANポート4つを装備
(撮影:竹内 亮介)
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