収束が見えないコロナショック。ただし、こんな時こそ未来を見据えた準備が欠かせない。経験と知識に裏打ちされたキーパーソンの言葉は、重く厳しいが、ヒントに溢れている。新常態とは何なのか。我々が今、すべきこととは──。「私たちの『アフターコロナ』」をお届けする。

私たちの「アフターコロナ」
目次
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周回遅れの大工の待遇改善
建設技能者の就労者数は下げ止まりの傾向にあるのに、大工だけ減り続けている。理由は、他の職種に比べて大工の待遇改善が遅れているから―。そう警鐘を鳴らす芝浦工業大学の蟹沢宏剛教授に、大工の待遇改善への道筋を聞いた。(聞き手は、小谷 宏志=日経クロステック/日経ホームビルダー)
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「本質は何も変わらない」早稲田・入山教授が語るアフターコロナの経営
早稲田大学ビジネススクールの入山章栄教授は、アフターコロナでも「経営の本質は変わらない」とし、そのうえで「鍵になるのは従業員のマネジメント。管理型から共感型へ変わるべきだ」と主張する。
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「街の解像度を上げよ」ライゾマティクス齋藤精一氏が語るアフターコロナ
ライゾマティクス・アーキテクチャー主宰の齋藤精一氏は「これまでの行政制度や産業は『人』を中心に考えられていなかった」と指摘し、今後の街づくりにはヒューマンスケールの考え方が必要だと説く。
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テレワークはSociety 5.0が推進、コロナで加速 NICT徳田理事長
新型コロナウイルス感染拡大による急速なリモート社会の到来で、サイバー空間とフィジカル空間の融合が進む。ただ、最大の課題はこれを実現する以前にあり、それは技術の問題ではないと情報通信研究機構(NICT)理事長の徳田英幸氏は指摘する。
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護送船団方式で残った「弱い船」が沈む、社会学者の小熊英二氏
社会学者で慶應義塾大学教授の小熊英二氏は、「格差拡大と大幅な学力低下の危険がある」と指摘する。1970年代のオイルショックや2008年のリーマン・ショックとは異なり、中小・零細企業に大きなダメージが生じたことによる日本社会の構造への影響を語る。
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「グローバル競争は毎日の戦い、コロナ対策だけでは弱体化する」 東大・藤本教授が語るサプライチェーンのあり方
新型コロナウイルスで大打撃を受けた世界の製造業。アフターコロナ時代では、ものづくりのやり方を大きく変える必要がある。サプライチェーン研究のトップである、東京大学大学院教授の藤本隆宏氏は、「うまく対策を講じられれば、日本の製造業が世界における存在感を高めるチャンスになるだろう」と指摘する。
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「不確実性の時代」の到来でパラダイムシフトが加速、製造業の論客が語る未来
経済産業省製造産業局参事官の中野剛志氏は「不確実性を抱えた社会が『新しいノーマル』」になると指摘する。サプライチェーンの寸断などが世界中で問題となった製造業において、企業には変化に対応する力が必要になると説く。
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「国土構造の分散化を」、元内閣官房参与の藤井氏が語るコロナ・ニューディール
安倍政権の内閣官房参与を2018年まで務めた京都大学大学院の藤井聡教授は、「感染症対策を進めるうえでも国土構造の分散化が必要だ」と指摘。ただし、「安倍政権の国土強靱化政策は見かけ倒し」とみて、危機脱却のかじ取りを別の政権に期待する。
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「我々は小切手から抜け出せなかった」、『Bank4.0』のブレット・キング氏
金融業界のフューチャリストで、デジタルバンクの創業者でもあるブレット・キング氏は、新型コロナによって「資本主義の限界が明らかになった」と喝破する。米国で失業者が溢れるなか、資本主義のリフォームが必要と説く。
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APU出口治明学長が語る問題の骨格「パンデミックが人類史を前に進める」
各界のキーパーソンに新型コロナウイルスの影響や、新しい社会へのヒントを聞く「私たちの『アフターコロナ』」。立命館アジア太平洋大学(APU)学長の出口治明氏は、14世紀に大流行したペストがルネサンスや宗教改革のきっかけとなり「人類史が前に進んだ」と指摘し、「アフターコロナでは、生き方改革が始まる」と…
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「アフターコロナ」はどうなる? 31人の論客が語った金言名句を一挙公開
緊急事態宣言が解除され、第2波を警戒しながらも経済を回していくフェーズに入った。これから私たちが向かう先はどこか。新常態(ニューノーマル)の姿とは。どんな未来が待っているのか。キーパーソンが語ったアフターコロナに向けた金言名句を一挙公開する。経験と知識に裏打ちされたキーパーソンの言葉は、重く厳しい…
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新型コロナで進むEVシフト、テスラ「一強」も
各界のキーパーソンに新型コロナウイルスの影響や、新しい社会へのヒントを聞く「私たちの『アフターコロナ』」。モビリティー戦略の専門家であるインテル事業企画・政策推進ダイレクターの野辺継男氏は、電気自動車(EV)の需要が高まり、1社でシェア6〜8割を占める「一強時代」を予測する。
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スタディサプリ「生みの親」が語るオンライン特需、「二次関数で伸長」
国内有料会員が110万人を超えるリクルートのオンライン学習アプリ「スタディサプリ」。一斉休校という特需を受けて会員数は二次曲線で伸長しているという。スタディサプリを新規事業としてゼロから立ち上げ、現在、教育事業の責任者を務める山口文洋・執行役員が、アフターコロナのオンライン教育を語る。
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新型コロナで「場所」と「サービス」が遊離の兆し、元「WIRED」日本版編集長が語る
長年テクノロジーを俯瞰(ふかん)的に見てきた編集者である黒鳥社の若林恵氏が、「サービス事業の在り方と空間の多様化」「行政とデジタル化」「誤情報の拡散への対処」という3つの観点でアフターコロナを語った。
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新型コロナによる企業への影響「差は3点から生まれる」とボスコン杉田代表
各界のキーパーソンに新型コロナウイルス感染拡大の影響や、新しい社会へのヒントを聞く「私たちの『アフターコロナ』」。多数の企業のコンサルティングを手掛けるボストン コンサルティング グループ日本共同代表の杉田浩章氏は、この危機の状況で同一業界でも影響の大小があることについて、「差は3点から生まれてい…
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20世紀型「大箱都市」の終焉、建築家・隈研吾氏が語る都市の再編成
新型コロナウイルスの感染拡大で、人々は生活スタイルの変革を迫られた。世界を襲った緊急事態は、「都市構造を再編成するきっかけになる」と語る隈研吾氏。「自由であること」が重視されるようになると説く。
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「医療を見直す議論が始まるのは時間の問題」、医師で起業家の武藤氏
新型コロナウイルス感染症の拡大で社会全体が疲弊した。「今後は社会のレジリエンス(回復力)をどう高めていくかに尽きる」と、医師で起業家のインテグリティ・ヘルスケア武藤真祐会長は語る。
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『感染症の世界史』著者の石氏、「人間の一人勝ちはあり得ない」
『感染症の世界史』の著者である石弘之氏は、「感染症は環境問題」と考える。人類の都市化が、飛沫感染するインフルエンザやコロナウイルスの流行を招いたというわけだ。人類は、ウイルスといかに対峙すべきか。
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自民党屈指の「IT通」が語る国の未来像、「デジタル田園都市国家」で成長を
新型コロナウイルスの大流行に伴う急速な社会のデジタル化を踏まえ、本格的な社会変革の必要性を説く。自民党のIT政策提言で企業にさらなるデジタル変革(DX)を求めるとともに、DXに関する国の支援を拡充したいと話す。
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「ヘルスケアにテクノロジーを」、アリババのAI研究キーパーソンが語る
中国のアリババ集団は新型コロナウイルス対策でAI(人工知能)を活用したソリューションを次々と投入した。その中心人物である華先勝氏が、現在開発中の感染症ソリューションについても語った。