ものづくりに携わる上で「今さら聞けない」基礎知識について、製造・サービス業での生産性向上・教育支援を手掛ける生産技術コンサルタントの西村仁氏が解説する。

ジン・コンサルティング代表、生産技術コンサルタント

ものづくりに携わる上で「今さら聞けない」基礎知識について、製造・サービス業での生産性向上・教育支援を手掛ける生産技術コンサルタントの西村仁氏が解説する。
第38回
前回(2022年4月号)は、狙いの品質となる「設計品質」と、できばえの品質となる「製造品質」に分けることの必要性をお伝えしました。今回は、製造品質の管理について考えていきたいと思います。
第37回
前回はものづくりに必要な基礎知識として、固有技術(材料知識・加工知識・読図知識)と管理技術(品質管理・原価管理・生産管理)があることと、それぞれの概要について紹介しました。
初回(2019年4月号)から前回(22年2月号)まで35回にわたり「材料編」「加工編」「図面編」として連載を進めてきました。ここで一息ついて、ものづくりにおける技術力を整理したうえで、続編として品質管理編に入っていきたいと思います。
第35回
本連載の図面編では前回まで、立体を第三角法や断面図を使って描く方法、寸法や公差を図示する方法などを解説してきました。図面編の最終回となる今回は、表面の形状的な状態を表す「表面粗さ」の指示と、溶接の指示に用いる記号を紹介します。
第34回
図面の狙い値(基準寸法、図示サイズ)に対して許されるばらつきの範囲を表すのが公差です。前回は、物体の大きさに関する「寸法公差(サイズ公差)」を紹介しました。
第33回
図面に示される大きさや形状に対して、実際に完成した部品などに許される誤差(ばらつき)の範囲を表すのが公差です。この公差には「寸法公差(サイズ公差)」「幾何公差」「はめあい公差」の3種類があります。
第32回
図面に数字や文字、記号で示される情報には、「寸法数値」「寸法補助記号」、狙い値に対して許されるバラツキを表す「公差」、「表面粗さ」「溶接やねじ記号」などがあります。これらの中から、今回はまず寸法数値と寸法補助記号について紹介します。
第31回
前回まで図面を見て立体をイメージする手順を解説してきました。今回からは物体の大きさや表面状態といった情報を図面から読み取る方法を紹介します。
第30回
前回まで、第三角法で描いた図面と、そこから立体をイメージする手順を解説しました。ものの形は基本としては第三角法で表しますが、より読みやすくするための方法として補助図法があります。その補助図法の中でもよく使われる「断面図」を紹介します。
第29回
前回では平面に描かれた図面を見て立体をイメージする手順を、木彫りの手順と照らし合わせながら解説しました。今回は、やや複雑な2つの形状を例題にして、図面から立体をイメージする手順を見ていきましょう。
第28回
前回まで2回にわたって、立体を1枚の紙(図面)に表す方法である「第三角法」について紹介しました。今回は逆に、紙に描かれた図面を見て立体をイメージする手順を紹介します。
第27回
前回は立体を1枚の紙に表す方法として、第三角法の基本となる考え方を紹介しました。今回は実際の図面に用いられている第三角法の詳細を紹介します。
第26回
図面の読み手にとって、ポイントとなるのは(1)立体のイメージができること(2)情報を正確に読み取ることの2点です。今回はまず、図面から立体のイメージをつかむ方法を紹介します。
第25回
図面を読むのは加工者だけではありません。組み立てや調整、検査の担当者、原材料を手配する資材購買担当者、品質を保証する品質管理担当者、生産の流れをコントロールする生産管理担当者、顧客との接点である営業担当者といった広い部署の担当者が図面を通して情報を共有しています。
第24回
今回は第14回から始めた加工編の最終回になります。前半では加工方法の解説として最後となる「表面処理」を取り上げます。後半では加工方法そのものではありませんが、加工をする上で知っておきたい「材料取り」と「バリ取り」について紹介します。
第23回
今回からは「加工の5つの大分類」の5番目として、形を変えずに材料の特性を変える「熱処理・表面処理」を紹介します。まずは、材料に熱を加えてから冷やし、その過程で材料の性質を変える「熱処理」です。以下では、主に金属材料の熱処理を想定して説明します。
第22回
今回は加工の大分類の4つ目として、局部的に溶かして形をつくる「特殊加工」を紹介します。この加工にはレーザー加工や放電加工、エッチングといった方法があり、いずれも材料の一部を溶かして形をつくります。これまでに紹介してきた切削加工や成形加工のように力を加える「動的な加工」ではなく、力以外のエネルギーを…
第21回
今回は、加工の大分類の3つ目となる「接合加工」について紹介します。接合、すなわち“くっつける”と聞いて身近に思い浮かべるのは、文房具のスティックのりではないでしょうか。これは接着という接合方法です。接合にはこの他にも溶接、ろう付け、リベット、はめあい(圧入)、ねじ締めなどさまざまな方法があり、それ…
第20回
前号に引き続き「成形加工」について見ていきましょう。成形加工の最大の特徴は「型」を使うことにより一発で形状を造れる点です。型を製作するための手間と費用が掛かるので初期投資が大きい半面、生産性が高いので大量生産に向いています。
第19回
前号まで5回にわたり、加工の5分類の1つ「切削加工」について紹介してきました。今回から5分類の2番目である「成形加工」を解説します。