ものづくりに携わる上で「今さら聞けない」基礎知識について、製造・サービス業での生産性向上・教育支援を手掛ける生産技術コンサルタントの西村仁氏が解説する。

ジン・コンサルティング代表、生産技術コンサルタント

ものづくりに携わる上で「今さら聞けない」基礎知識について、製造・サービス業での生産性向上・教育支援を手掛ける生産技術コンサルタントの西村仁氏が解説する。
第17回
削って形をつくる「切削加工」としてこれまで、「旋盤加工」と「フライス加工」を取り上げました。今回は第3の切削加工として「穴あけ加工」を紹介します。穴あけ加工は、旋盤加工やフライス加工、レーザー加工や放電加工でも可能ですが、ここでは最も一般的な方法である、ボール盤による穴あけ加工について解説します。
第16 回
切削加工、すなわち切粉(切りくず)が出ることが特徴の加工方法のうち、円筒などの「丸形状」に削る旋盤加工を前回(2020年6月号)で紹介しました。今回は、表面が複数の平面の組み合わせで構成された形状「角形状」を主に削るフライス加工を紹介します。「フライス」は、複数の切れ刃を持った工具全般を意味します…
第15 回
前回(2020年5月号)は加工方法を大きく5つの大分類で紹介しました。今回からそれぞれの特徴をお伝えします。まずは削って形を造る切削加工です。これは切粉(切りくず)が出ることが特徴の加工方法です。
第14回
今回から「加工の基礎知識」を紹介します。加工とは、市販されている材料から欲しい形を造り出すための作業です。市販材料の多くは、形状と寸法が決まっています。板状であったり丸棒や角棒だったり、断面がL形状のアングル材やC形状のCチャンネルなどがあります。それぞれの寸法バリエーションも豊富です。
第13回
材料知識の習得は、技術者にとっても他の分野と比べて難しいと思います。そもそも種類が膨大(ぼうだい)なので、勉強しようとする時点で億劫(おっくう)になってしまいます。それに、材料を目で見ても細かな成分や性質の違いは分かりません。
第12回
工業材料として前回までは鉄鋼やアルミニウム、銅などの金属材料を説明してきました。これら金属材料の他にも、プラスチック(樹脂)やセラミックス、ゴム、ガラス、セメントといった非金属材料もよく使われています。今回はプラスチックとセラミックスを解説します。
第11回
前回(2020年1月号)では、非鉄金属材料の代表として「アルミニウム(Al)合金」について解説しました。今回は同じ非鉄金属材料である「銅(Cu)」の特徴や、選択する際のチェックポイントと、近年身近になってきている「チタン(Ti)」や「マグネシウム(Mg)」について紹介します。
第10回
前回(2019年12月号)までは、炭素鋼や合金鋼などの「鉄鋼材料」について解説しました。今回からは鉄鋼以外の金属である「非鉄金属材料」の特徴や選択の際のチェックポイントなどを紹介します。まずは、非鉄金属材料の代表選手、アルミニウム(Al)です。
第9回
前回は、炭素鋼にクロム(Cr)やニッケル(Ni)などを添加した合金鋼の中で、さびにくく汚れにくいという特徴を持ち、最も身近で使われる「ステンレス鋼」について解説しました。
第8回
これまで説明してきたように、鉄鋼材料(鋼)は大きく炭素鋼と合金鋼に分類できます。前回(2019年10月号)は炭素鋼について紹介しましたので、今回は合金鋼について解説します。
第7回
ものづくりに関わる技術者に必要な材料の知識として、前回(2019年9月号)は鉄鋼材料の特徴について解説しました。鉄鋼材料は大きく、炭素含有量が0~0.02%の「純鉄」、0.02~2.1%の「鋼」、2.1~6.7%の「鋳鉄」に分類できます。そのうち鋼は、鉄と5大元素(炭素、シリコン、マンガン、リン、…
第6回
ものづくりに関わる技術者に必要な材料の知識として、第5回までは「機械的性質」や「物理的性質」、「化学的性質」といった材料に共通する「性質」について解説してきました。今回からは具体的な材料を取り上げて、それらの特徴について解説します。
第5回
ものづくりに関わる技術者に必要な材料の知識として、前回まで「機械的性質」と「物理的性質」について解説してきました。今回は、化学反応による変化のしやすさである「化学的性質」について解説します。
第4回
「製品や生産設備にはどの材料が適するか、どのように加工すべきか」といったことを判断して選択するためには、材料の「性質」を見定める必要があります。前回(2019年6月号)までは「頑丈さ」や「硬さ」、「粘り強さ」など、外部から力を加えられた時に変形したり、破壊したりする現象に関する「機械的性質」につい…
第3回
「製品や生産設備にはどの材料が適するか、どのように加工すべきか」といったことを判断して選択するためには、材料の「性質」を見定める必要があります。前回までの2回では、材料に外部から力を加えたときの変形や破壊のしにくさなどを表す「機械的性質」、つまり頑丈さとして「剛性」と「強度」について説明しました。…
第2回
ものづくりに関わる技術者に材料の知識は欠かせません。材料は製品そのものだけでなく、製品を造り出す生産設備や治工具にも使用します。材料の知識として重要なものの1つが「頑丈さ」です。
第1回
技術者だけでなく、製造部門の担当者や間接部門の資材購買、品質管理、生産管理の担当者も把握しておかなければならない共通の基礎知識があります。例えば、「材料」や「加工」、「図面」に関する知識は、ものづくりに関わる担当者が仕事をする上で欠かしてはならない基礎中の基礎です。