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図面ルールはJIS規格

 図面を描く作法や様式が描き手ごとに異なっていると、さまざまな描き手からの図面を受け取る読み手は大変です。そこで一定の約束事、すなわちルールに従って描くことになっています。読み手はルールを1つ知っていれば、どの図面でも読み解けるわけです。そのための図面に必要な条件は、

条件1)全ての情報が把握でき、狙い通りのものを造れること

条件2)誰もが完全に同じ理解ができること

の2点になります。

 図面ルールはこの条件を満たすように、JIS規格の中で定められています(図3。JIS規格は長らく「日本工業規格」と呼ばれていましたが、2019年に「日本産業規格」に改称された国家規格です。

図3 JIS(日本産業規格)の分類
図3 JIS(日本産業規格)の分類
ものづくり全般を対象とした規格であり、図面についてのルールも含まれる。(出所:西村仁)
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* JISはJapanese Industrial Standardsの略。Standardは規格を意味するため「JIS規格」は重ね言葉になってしまうのだが、実務上はよくJIS規格と呼ばれる。

 余談ですが国際規格はISO(国際標準化機構)による規格です。品質マネジメントシステムのISO9000、環境マネジメントシステムのISO14000がよく知られています。

 JIS規格はものづくり全般が対象で、製図関連の規格は「JISハンドブック製図」(日本規格協会刊)にまとめられています。ボリュームは2000ページ近くあります。この中に図面の規格が含まれており、主に「B 一般機械」と「Z その他」に書かれています。実務で使われているルールは限られているので、本講座も実務に絞って紹介していきます。