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JIS規格の改正

 JIS規格は不定期に改正があります(図4)。改正があるとそれまで描いた図面は旧規格になってしまうのですが、新規格に修正するのは作業負荷が大きいので実行しないのが一般的です。つまり、旧JIS規格で描かれたまま古い図面を使い続けるのです。結果として今でもしばしば見かける旧JIS規格に基づいた図面の読み方については、今後の解説の中で紹介していきます。

図4 新旧のJISマーク
図4 新旧のJISマーク
JISマークは適合認証制度の変更に伴い、2005年に変更された。またJIS自体も2019年に日本工業規格から日本産業規格に改称している。ちなみに製図の基本規格「JIS B 0001」は2019年5月20日が最新の改正。それより前の図面は旧規格のルールで描かれている。
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 以上のように、図面はJIS規格が基本ルールですが、一部で自社の都合に基づく社内規格と呼ばれるルールを追加して使う場合があります。社外には通用しないので、社外で使用する際にはルールの中身の明示が必要です。

 ものづくりでは図面が製品情報の基準になるので、図面の作成段階でチェックする仕組みが2つあります。それがDR(デザインレビュー)と検図です。

図面の品質をチェックするしくみ

 DRの和訳は“設計審査"です。審査とありますが、判定を下すという意味ではありません。設計内容に関して、製造部門、品質管理部門、営業部門といった関連部署がそれぞれ専門の視点で確認し、改善すべき点があれば具体的に提示する仕組みです。

 一方、検図は計画図、組立図、部品図を作図した時点で、先輩や上司が第三者の視点で寸法モレや記入ミスといった問題がないかを確認する工程で、図面の完成度を高めます。

 DRや検図は前述の図面の必要条件をより確実に満たすための工程です。すなわち、読み手が情報を余さず把握できて狙い通りのものを造れて、しかも読み手によって理解に差が生じないようにするのです。これは後工程での問題発生を防ぐための大変有効な仕組みになります。