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複雑な形状は数回に分けて削る

 では、さらに複雑な図4の図形(例題2)をイメージしてみましょう。これまでと同じ手順で描くと、手順2の線を写した時点で困ったことが起こります。

図4 例題2(第三角法の三面図)
図4 例題2(第三角法の三面図)
(出所:西村仁)
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 これまでの例では、直方体の表面に描き写した線の端点は、隣の面に描き込んだ線と稜線の上で必ずつながっていました。ところが図4の図形では、隣の面の線とつながらない線があります。図5において小さな丸で囲った3カ所です。

図5 例題2の途中で生じる矛盾
図5 例題2の途中で生じる矛盾
線を写した段階(手順2)で、隣の面の線とつながらないところができる。(出所:西村仁)
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 こうした矛盾が生じた際には作戦を変えて、手順2~4の作業を1回ではなく数回繰り返す方法に切り替えます。木彫りでも複雑な形状の場合には、1回で削るのではなく、削ってはまた線を写して削ることを繰り返します。それと同じです。