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 そこで1回目は、まず最も特徴のある形を手順1~4によってつくります。例題2で特徴的な形は正面図のL字形です。直方体を1回目でL字形に削ります(図6)。

図6 一番特徴のある形を作成(例題2)
図6 一番特徴のある形を作成(例題2)
手順2~4を2回繰り返す。1回目ではL字形を作成。(出所:西村仁)
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<1回目>

  • (手順1)直方体を描く
  • (手順2)L字形の線だけを写す
  • (手順3)かくれ線を引く
  • (手順4)不要な線を消してL字形の完成

 次に、完成したL字形を基に2回目(手順2~4)で削って仕上げます(図7)。

図7 1回目で残った斜めの線を同じ手順で仕上げる(例題2)
図7 1回目で残った斜めの線を同じ手順で仕上げる(例題2)
2回目の手順2~4で斜めの線に関わる部分を仕上げる。(出所:西村仁)
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<2回目>

  • (手順1)(1回目で作業済み)
  • (手順2)例題2で残った(1回目で描き写さなかった)線を写す
  • (手順3)かくれ線を引く
  • (手順4)不要な線を消したら完成

イメージするスキルを上げる

 ここまで紹介したように、木彫りと同じ手順でイメージを進めます。このスキルを上げるには、多くの事例に触れるのが有効です。自社や取引先の図面を見ながら考えてください。

 大切なのは、手を動かして実際に紙に描くことです。このときスピードは気にせず、ゆっくりで構いません。経験を積めば自然にスピードは上がっていき、簡単な形状なら描かなくても頭の中だけでイメージできるようになります。

 疑問点があったら、先輩や社内の技術者に聞いてください。そのときに先輩が描く手順は思考の手順そのものです。しっかりと見ておくことが大切です。次回は断面図など、第三角法を補う補助図法を紹介します。