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 DX(Digital Transformation)を進める多くの企業で壁として立ちはだかるのが、古いレガシーシステムだ。前回の記事では、レガシーシステムを抱える企業でよくある課題を整理した(下図)。

レガシーシステムによくある課題を整理
レガシーシステムによくある課題を整理
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 今回は、レガシーシステムの課題に対処するための5つの手法を紹介する。レガシー刷新手法は、刷新の目的や許容できる変更範囲、掛けられる予算・要員によって変わってくる。例えば「高額な保守費用を支払っているメインフレームをオンプレミスのオープン系システムまたはクラウド環境に移行し低コスト化する」「ブラックボックス化している基幹業務システムのプログラムを書き直し保守性を高める」「式年遷宮のように定期的に、有識者が退職する前にシステムを作り直してノウハウを引き継ぐ」といったさまざまなパターンがあり得る。自社システムに合った方法を選択しよう。

 レガシー刷新の代表的な手法5つを以下に挙げた。それぞれの特徴や注意点について、順番に見ていく。

〔1〕リインターフェース
〔2〕リホスト
〔3〕リライト
〔4〕リプレース
〔5〕リビルド

〔1〕リインターフェース

 ハードウエアやソフトウエア(プログラム)などの既存資産は極力生かし、インターフェース部分のみを刷新する手法。既存システムを大幅に刷新するのに十分な予算・要員はないが、新たなビジネスの取り組みに対してレガシーシステムの影響を極小化したい場合に用いる。他システムとのインターフェースを担う軽量なソフトウエアを用意し、簡単な変換機能を持たせる。

 以前にレガシーシステムと他システムの間に変換サービスを介する手法を紹介したが、これはリインターフェースの一種だ。

 他システムの変更に対応する場合も、変換機能だけを改修すればよい。手を入れるとコスト・時間が掛かるレガシーシステムには触れずに、迅速に改修に対応できる。

 ただし、既存のハードウエアやプログラムに変更を加えないため、ランニングコストの高騰やシステムのブラックボックス化への対応は難しい。あくまで、現行システムに手を加えることは難しいが新たなビジネスに迅速に取り組みたい場合、もしくはわざわざ手を加えるほどの問題がない場合の選択肢である。