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 新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない。世界全体での感染者数は6月28日時点で累計1000万人を超え、死者数は6月29日に累計50万人に達した。東京都内でも新規感染者数が6月26日から7月2日の7日間連続で50人を上回り、7月2日には107人を数えるなど、油断できない状況が続く。

 新型コロナ感染拡大防止のために、東日本旅客鉄道(JR東日本)や西日本鉄道の西鉄バスをはじめ、公共交通事業者は続々と利用者が混雑を回避するためのサービスの提供を始めている。

 そのような中で、国も混雑状況の配信支援に向けて動き始めた。国土交通省は2020年7月、公共交通機関のリアルタイム混雑情報配信システムの導入や普及を促す検討会を立ち上げる。検討会の目的は大きく3つだ。(1)各公共交通事業者の取り組みや混雑状況把握/配信のための技術の共有、(2)混雑情報表示の標準化、(3)カメラ画像など個人情報取り扱いの注意点の整理――である。検討会の内容を基にガイドラインを策定する。

国土交通省が2020年7月に始める混雑情報提供システムの検討会概要(国土交通省の資料や取材を基に日経クロステック作成)
項目概要
検討会の名称公共交通機関のリアルタイム混雑情報提供システムの導入・普及に向けたあり方検討会
目的各事業者の取り組みの共有や混雑情報表示の標準化、カメラ画像など個人情報の取り扱いの注意点をガイドラインにまとめる
開催日程第1回は7月7日、第2回は7月30日、以降は夏から秋にかけて実施してガイドラインを策定
有識者委員筑波大学の石田東生特命教授、一般社団法人AIデータ活用コンソーシアムの田丸健三郎理事・副会長、東京大学大学院情報学環の越塚登学環長・教授、渥美坂井法律事務所・外国法共同事業の落合孝文パートナー弁護士、一般財団法人日本情報経済社会推進協会の坂下哲也常務理事、東京大学生産技術研究所の須田義大教授、一般社団法人JCoMaaSの日高洋祐事務局長
行政国土交通省の総合政策局、都市局、鉄道局、自動車局
オブザーバー公益社団法人日本バス協会、各バス事業者、東日本旅客鉄道(JR東日本)、ジョルダン、ナビタイムジャパン、ヤフー、ヴァル研究所、Will Smart、NECネクサソリューションズなど

バス事業者やヤフー、ヴァル研究所も参加

 検討会には土木・交通分野でMaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス)事業をけん引する筑波大学の石田東生特命教授や、一般社団法人AIデータ活用コンソーシアムの田丸健三郎理事・副会長、東京大学大学院情報学環の越塚登学環長・教授ら有識者のほか、オブザーバーとして関東鉄道の関東鉄道バスや京阪バスなどバス事業者5〜6社、JR東日本など公共交通事業者、ジョルダンやナビタイムジャパン、ヤフーといった経路検索サービスを提供する企業、バスロケーションシステムを手がけるNECネクサソリューションズなどが参加する。

 そのほか、有識者委員には個人情報の取り扱いに詳しい一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)の坂下哲也常務理事や渥美坂井法律事務所・外国法共同事業の落合孝文パートナー弁護士などが名を連ねる。