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 「開発生産性が上がる現場と下がる現場で2極化が進んでいる」――。アビームコンサルティングの安藤裕介P&T DigitalビジネスユニットITMSセクターダイレクターはコロナ禍におけるシステム開発の状況をこう指摘する。

(出所:123RF)
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 コロナ禍で多くの開発チームがテレワークに移行した。急な在宅勤務で戸惑ったエンジニアもいただろう。最近の開発体制ではコミュニケーションやコラボレーションを重視するだけになおさらである。テレワークだとどうしても対面に比べて密なコミュニケーションを取りにくく、開発生産性が下がりやすい。

 ところがコロナ禍の緊急事態に対応するため、新システムの短納期開発を求められるケースがある。普段なら数カ月をかけて開発する新システムを、数週間や数日といった短納期で作らなければならない。

 その要請に応えるべく、テレワークでアジャイル開発を行うチームの中には、試行錯誤によって改善を繰り返し開発生産性を高めているケースがある。工夫を積み重ねるかあきらめるかで、アジャイル開発をしていても開発生産性に開きが生じる。冒頭の安藤ダイレクターの言葉はこのことを意味している。

 新型コロナウイルスの感染拡大は第2波や第3波が懸念される。そうなれば再びテレワークでのシステム開発を強いられる。では、テレワークの状況において開発生産性を高めるうえで何が「壁」になるのか。

 取材で浮かび上がった最大の壁は「コミュニケーション不足」である。テレワークではコミュニケーションが不足しがちで、それによって開発生産性が低下する。