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コロナのような危機に揺らがず、事業を継続し、拡大する。働き方や事業のDXを支援するのに欠かせないのが情報システム部門の存在だ。DXの主役を担うため、まずはシステム開発スタイルの「3密」に別れを告げよう。

 働き方と事業のDXにはITが欠かせない。アフターコロナ時代の2つのDXの実現は、情報システム部門そのもののDXにかかっている。

 これまで情報システム部門は「3密」の状態だった。開発は情報システム部員やITベンダーのエンジニアが1カ所に集まる密集型。開発から運用までをITベンダーに丸投げする密着型だ。情報システムそのものはオンプレミスでインフラとアプリが密結合している。旧態依然としたこれらの3密スタイルを、今こそ改める必要がある。

アフターコロナに向けてIT部門自らが取り組むべき課題
アフターコロナに向けてIT部門自らが取り組むべき課題
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 「これからの情報システム部門には、どのような環境変化にも適応できる力が求められる」。ガートナージャパンの藤原恒夫リサーチ&アドバイザリ部門バイスプレジデントは指摘する。

 1カ月後の社会も予想できないアフターコロナ時代、次々と変わる状況に応じた情報システム部門に生まれ変わるにはどうすべきか。キーワードは「適応型」だ。突然の経営環境変化に対応するためには、プロジェクトは年単位から月単位に、システムは疎結合に、そして情報システム部門中心の開発体制を作る必要がある。

IT戦略、見直しは月単位で

 適応型の情報システム部門になるために欠かせないのがスピードだ。IT戦略の立案、開発、保守とシステム開発の様々な側面でスピードをアップする必要がある。

アフターコロナ時代に情報システム部門が取り組むべき10のポイント
アフターコロナ時代に情報システム部門が取り組むべき10のポイント
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 まず情報システム部門の指針となるIT戦略を短期間で見直すことだ。ガートナーの藤原バイスプレジデントは「シナリオプランニング」と呼ぶ手法を勧める。戦略策定手法の1つで、「コロナの影響がいつまで残るか」「経済はどの程度回復するか」などの前提をいくつか設けて、プロジェクトの進め方や働き方やビジネスのDXプロジェクトの着手順位などを考える。

 同手法に基づいて変革のシナリオを数カ月単位で策定し、状況が変わったら随時修正する。3年単位の中期経営計画に基づくことが多い従来型のIT戦略と異なり、1カ月ごとなど短期間で随時見直すのがポイントだ。