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 新型コロナウイルスの感染拡大で、席を自由に選べるフリーアドレスが改めて注目を集めている。ソーシャルディスタンスを確保しながら、部署を越えて席の調整ができるからだ。固定席では特定の部署の出社率が上がった際に隣同士の距離を確保するのが難しくなるが、フリーアドレスならこの問題を解消できると期待されている。

コロナ禍でリニューアルしたJ-オイルミルズの新オフィス。ABWのコンセプトを取り入れ、業務内容に応じて働く時間と場所を自由に選べるよう、様々な空間が用意されている(写真:都築 雅人)
コロナ禍でリニューアルしたJ-オイルミルズの新オフィス。ABWのコンセプトを取り入れ、業務内容に応じて働く時間と場所を自由に選べるよう、様々な空間が用意されている(写真:都築 雅人)
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 家庭用食用油大手のJ-オイルミルズは2020年4月上旬、聖路加タワー(東京都中央区)にある本社オフィスを一部リニューアルし、本社管理部門を対象にフリーアドレスを導入した。以前から計画していたもので、導入時期がコロナ禍と重なった。

 同社は働き方改革を進めるため「アクティビティー・ベースド・ワーキング(ABW)」による業務改善に取り組んでいる。ABWとは、業務内容=アクティビティーに応じて時間と場所を自由に選択できる働き方だ。社内の席を自由に選べるフリーアドレスを、ABWを実現する手法の1つと位置付ける。

 新オフィスでは、4人掛けのテーブル席に2人が斜めに座る。ソーシャルディスタンスを確保するためだ。このテーブル席以外にも、ラウンジや窓側の席、ガラスで仕切られた個別ブース、集中ブースなど、多様な空間を設(しつら)えており、その日の業務に合わせて席を選べる。「固定席よりスペースを効率良く使えている。フリーアドレスを導入したことで、新型コロナへの対応がスムーズにできた」と総務・ガバナンス推進部長の中林明彦氏は語る。

フロア中央の執務スペース。4人掛けの席に2人が斜めに座る。右奥にラウンジ、正面には窓側の席が見える(写真:都築 雅人)
フロア中央の執務スペース。4人掛けの席に2人が斜めに座る。右奥にラウンジ、正面には窓側の席が見える(写真:都築 雅人)
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ラウンジ。ソファ席を執務に使えるよう、モニターが配置されている(写真:都築 雅人)
ラウンジ。ソファ席を執務に使えるよう、モニターが配置されている(写真:都築 雅人)
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窓側の席。種類の異なる椅子とテーブルを配置している(写真:都築 雅人)
窓側の席。種類の異なる椅子とテーブルを配置している(写真:都築 雅人)
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