全2660文字
PR

 富士通総務・人事本部の幹部陣が、新型コロナウイルスの流行を受けたこれからの働き方とオフィス改革の戦略をオンライン会議で本格的に議論し始めたのは、緊急事態宣言が発令された2020年4月7日当日だった。

 各社が感染予防対策と実質的な出社禁止に追われる中で、比較的、早いタイミングと言える。新型コロナの流行以前から働き方に対する議論を重ねていたこともあったが、総務や人事という働き方のプロフェッショナルが各国の情報収集に当たっていたことも大きかった。

 グローバル企業として、新型コロナの流行と各国のロックダウン(都市封鎖)の状況や、それによる各企業への影響、働き方の変化に関する情報をつぶさに収集していた。

 富士通がオフィス面積を半減する──。20年7月6日の発表は、「面積半減」がクローズアップされる形で衝撃的に伝わった。しかし、その詳細を見ていくと、単なる半減という乱暴な計画ではないことが見えてくる。働き方改革先進企業として、富士通の戦略を見ていこう。

オフィスでしかできないことって何だ?

 日経クロステックが入手した次ページの資料を見てほしい。富士通がオフィスにおける活動と機能を2本の軸で整理したものだ。

 横軸は、オペレーションワーク(運用などの定常業務)かクリエーティブワーク(創造的な業務)か、縦軸は、1人でする仕事かチームでする仕事かをそれぞれ示している。この2軸で富士通社内の業務をプロットし、灰色の丸で囲った箇所が、富士通が「これからもリアルのオフィスに、ある程度必要になる機能」と分類した業務となる。

 次ページでは、「オフィスに必要な機能」を見ていこう。